営業時間:平日10:00~17:00

070-5054-3110

休業日:土日祝日 年末年始季節休暇

抜け出したいマイクロマネジメント

「部下が思ったように動いてくれない」「細かく指示しないと仕事が進まない気がする」。そんな悩みを抱える管理者の方は多いのではないでしょうか。

このような状況でついやりがちなのが、マイクロマネジメントです。
(私は、そうでした😰)

部下の行動を細かく管理しすぎることで、結果的に仕事の効率や関係性に悪影響を及ぼしてしまうやり方です(思い出すと、後悔の念に襲われてしまいます・・・)。

マイクロマネジメントがどのような弊害を生むのか、そしてそこから抜け出すための考え方を整理してみました。

家族旅行にて

例えば、家族で旅行の計画を立てるときのシーンで考えると、

あなた→張り切って、「宿泊先の予約から観光ルート、レストランの予約まで全部自分で決める!」と計画を練る
家族→提案をしようとする
あなた→「それだと効率が悪いから、私がやる」とつい口を挟む

【旅行が終わって帰ってくると】
家族→「全部お任せだったから、なんだか楽しめなかった」
あなた→ガーン😩

実は、職場でのマイクロマネジメントもこれと似ています。
管理者が「効率」や「失敗を防ぐ」を理由に細部までコントロールしてしまうと、部下の意欲や自主性が失われることがあります。

どんな弊害があるの?

マイクロマネジメントの最大の問題は、部下の「考える力」を奪ってしまうことと言われています。

上司からの細かい指示を待つようになると、部下は自主的な判断を避けるようになります。その結果、部下自身の成長が止まり、チーム全体の活力が失われてしまいます。

マイクロマネジメントは、上司自身を追い込むことにもなりかねません。

管理者自身にも影響があります。何でも自分で抱え込むことで作業量が増え、疲れが溜まりがちです。「どうして自分ばかり忙しいのだろう」と感じるようになれば、部下との信頼関係が薄れる原因にもなります。

マイクロマネジメントは、部下の「仕事への気持ち」を変えてしまうことにつながりやすい傾向があります。

さらに、部下にとっては、やるべきことを細かく指示されるのは窮屈なものです。自分の意見や提案が尊重されないと感じれば、チーム全体の士気や協力体制が弱まります。こうした弊害は、職場全体にとって大きな損失です。(個人的には、この問題の事案をよくみてきました)

こんがらがっている例

ご相談をいただいた企業様でこんな事案がありました。ご紹介します。

「前職で、複数の管理者からマイクロマネジメントを受けたことがあります。それぞれの管理者が示す『これが正解だ』が違っていて、ある管理者の指示通りに進めると、別の管理者から『これじゃダメだ』と修正を求められる。その繰り返しで、どちらに合わせるべきなのか分からなくなり、正直、自分のやる気もどんどん削られていきました。各管理者からの評価も低かったと思います。
最終的には、やってられない!と考えて、会社を辞めるという決断をしました。今
でも、あの経験を思い出すと、あの頃は仕事に対する自信もやる気も失っていたなと思います。」

ちぴぃヒラサワの苦い過去

↑ ちぴぃヒラサワ

私自身も過去に、つい細かく口を出しすぎてしまった経験があります。
余談ですが、細かく口を出すということは、その分管理側の時間も取られるので大変非効率だと思いました(後々に)。

そのときに学んだ、マイクロマネジメントから抜け出すヒントを整理しました。

1、ゴールを共有する
2、方針を示す
3、リスクを伝える
4、まずはやってもらう
5、最後に確認し、助言をすることで一緒に学習の機会を設ける

旅行の例に戻ると、「どこに行くか」「何を目的にするか」(1と2)という大枠を決めたら、具体的なプランと気をつけるといいことなどは家族に考えてもらう、そしてみんなで案を持ち寄って決めていく、の流れが考えられます。

職場でも同じで、「このプロジェクトで何を達成したいか」というゴールを共有したうえで、ある程度のバッファー(余韻)がある状態で部下に挑戦してもらうのをおすすめします。

ここまでできたら見せてね

「ここまでできたら見せてね」とあらかじめポイントを決めておくと良いと思いました。
仕事の途中で細かく進捗を確認すると、うまくいきませんでした。

「べき」からの脱却

「こうするべきだ」と教えるより、「こうした方がお客様も喜ぶ(チームメンバーも助かる)」と別視点を与えながら指導するのもアリだと思いました。ある程度わかってきたところで「この場合どう考える?」と部下の意見を引き出してみるのも良いかもしれません。あまりやると、嫌がられてしまいましたが、部下からアイディアが引き出されることが多かったのも事実でした。

実践

マイクロマネジメントは、一見すると「部下のため」「効率的」と思われがちですが、実際には部下の成長を妨げたり、チームの力を弱める可能性があります。管理者自身も疲弊してしまう原因になりかねません。

「すべてを自分で抱え込まず、信頼して任せる」。これには勇気がいるかもしれませんし、対象者が入社したてである場合や、社会人一年目というケースもありますが、部下が成長すれば、結果的に自分の負担も減り、チーム全体が活気づくはずです。確かに時間はかかります。ただ、それが育つという家庭でもありますから。

まずは、小さなことでも「任せてみる」ことから始めてみるのはどうでしょうか?
一緒にPDCAサイクルです!

段階的に任せることをしながら、部下の力を感じ取る。それが、マイクロマネジメントから抜け出す第一歩になると私は思います。

ぜひ、ご利用ください。

当研究所では、研修のご導入をご検討の企業担当者の方に向けて
無料相談会を開催しています。

ヒューレット・パッカード社の創業者が残した「人の成長なくして企業の成長はない」というメッセージは、その後リーマンショック等を経て事実上各社で証明され続けている実態があります。こうしたことからも、企業では社員を育成するための様々な研修を企画されていることと思います。

当研究所では、研修のご導入をご検討の企業担当者の方に向けて企業様ごとの個別無料のオンライン相談会を開催させていただいております。お気軽にお問合せ・お申し込みください。

■お問い合わせはこちら■


そのほか、自社の研修を新たに導入することに関するご相談をオンラインでお受けしています。
・現状ではどういった研修を導入すると良いのか
・研修はどの頻度で実施すると良いのか
・フォローアップはどのように進めると効果があがりやすいのか
・階層ごとにどういった教育が必要なのか
・自社の教育体系施策を作成したいが、作り方がわからないし現実的かがわからない
など、従業員育成に関するあらゆるご相談を無料でお受けしております。
ご希望の方は、以下のお申し込みフォームからお申し込みください。
追ってご連絡をいたします。
ぜひ、無料個別相談をご利用ください。

■お問い合わせはこちら■

この記事を書いた人

marco

関連記事

  • コミュニケーション
  • 能力開発
関わり方と脳の傾向

いわゆる左脳 自分の左側に位置する脳(左半球)は、ロジカルな働きをする、と一般的 […]

  • いろいろプロセス
  • コミュニケーション
  • チームワーク
  • マネジメント
  • メンタルヘルス
  • リスクマネジメント
  • リーダーシップ
  • 職場の心理的安全性
チームワークを乱すメンバーへの接し方

リーダーができること 会議中に批判的な態度をとるメンバーや、プロジェクト中に責任 […]

  • リーダーシップ
  • 能力開発
リーダーシップ力を身につける

「リーダーシップ力を身につける方法」このテーマは、研修でも多くの方が関心を持たれ […]

  • コミュニケーション
  • ハラスメント
  • 能力開発
  • 自己内プロセス
バイアスに気づけるか!?

「思い込み」は深く信じ込むことだそうです。そして、意識的に信じようとしたものでは […]

  • 能力開発
スパインを元気に! それが行動変容に!

スパインという言葉聞いたことがありますか? Wikipediaによると、 「樹状 […]

  • いろいろプロセス
  • メンタルヘルス
  • 生産性
  • 能力開発
リーダーのメンタルヘルス どう守る?

「管理職になると忙しいのは仕方ない」「リーダーなんだから強くなければならない」。 […]