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ちぴぃヒラサワの独自に用語解説

用語辞典で目にする内容ばかりでなく、個別に解釈を加えたものも含んでいます。

*作成の開始日 2024年11月8日(先は長いなぁ〜😆)

アンカリングバイアス
最初に示された情報に強く影響され、その後の判断が偏る認知バイアスの一種です。
私たちは新しい情報や価格を目にしたとき、最初に「アンカー(基準)」として与えられた数字や事実に引きずられて、冷静な判断が難しくなることがあります。
このバイアスは、特に高額な商品やサービスを販売する際にしばしば利用されるテクニックです。
わたしは、この手でいくつもの高額講座に申し込みをしました😥
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アンコンシャスバイアス
意識せずに持っている偏見や思い込みのことです。これは、私たちが意識しないうちにさまざまな経験や環境から影響を受けて形成されています。
この前気付いた私のアンコンシャスバイアスは、「工事現場の監督は男性だ」ってこと(笑)
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EQ(Emotional Intelligence Quotient)=感情知能
自分や他人の感情を認識し、それを適切に理解・管理しながら人間関係を効果的に築く能力のことを指します。EQは、心理学者ダニエル・ゴールマンが提唱した概念で、IQ(知能指数)とは異なり、主に感情や対人関係のスキルに焦点を当てています。
EQは以下の5つの要素で構成されるとされています。
①自己認識:自分の感情を理解し、それが行動や判断にどう影響を与えるかを知る力。
②自己管理:感情をコントロールし、冷静で適切な行動を取る力。
③動機づけ:困難に直面しても目標達成に向けて努力を続ける力。
④共感:他人の感情や視点を理解する力。
⑤対人関係スキル:チームや個人との良好な関係を築き、協力を促進する力。
EQが高い人は、感情を効果的に活用することでストレスや困難に対応しやすく、職場やプライベートで円滑なコミュニケーションを取れることが多いです。リーダーやマネージャーには特に重要なスキルとされ、研修や評価基準にも取り入れられることが増えています。

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SBIモデル
SBIモデルは、フィードバックをより具体的で伝わりやすくするための手法です。SBIは Situation(状況)→ Behavior(行動)→ Impact(影響) の3つのステップで構成されており、部下やチームメンバーに対して、効果的に良い点や改善点を伝えることができます。

例えば、部下のプレゼンを評価するとき、ただ「良かったね!」と伝えるだけでは、どこが良かったのかが分かりにくいですよね?逆に、「もっと分かりやすく話して」と言われても、「どうすればいいの?」と戸惑うこともあります。ここでSBIモデルを使うと、次のように具体的なフィードバックができます。

Situation(状況):「今日の社内プレゼン」
Behavior(行動):「具体的なデータを用いて、聞き手に分かりやすく説明していた」
Impact(影響):「その結果、参加者から活発な質問が出て、議論が深まった」

こう伝えることで、部下は「何が良かったのか」「どんな影響を与えたのか」を明確に理解でき、今後も自信を持って取り組むことができます。改善点を伝えるときも同様です。「もっと簡潔に話してほしい」ではなく、「前半の説明(Situation)で、専門用語が多かった(Behavior)から、一部の参加者が理解しづらそうだった(Impact)」と伝えることで、具体的な改善ポイントを明示できます。
SBIモデルの良いところは、評価も指摘も感情論ではなく、客観的な事実に基づいて伝えられること。フィードバックを受ける側も納得しやすく、成長の機会につながります。ちぴぃヒラサワも研修でこのモデルをよく活用しますが、上司と部下の関係や同僚同士のコミュニケーションにも使える便利なモデルです。
「なんとなく良かった」「ちょっとダメだった」といった曖昧な言葉ではなく、SBIモデルで具体的に伝えてみるのはどうでしょうか?最初は意識しながらでも、やがては自然にできるようになってきます!

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葛藤
葛藤とは、複数の選択肢があり、それぞれに魅力やリスクが存在するために決断が困難な心理状態を指します。たとえば、「アプローチ・アプローチ型葛藤」(どちらも魅力的な選択肢)や「回避・回避型葛藤」(どちらも避けたい選択肢)などが挙げられます。

グループダイナミックスの観点では、葛藤は個人間または集団内で異なる価値観や意見、感情がぶつかり合うことから生じます。これにより対立が表面化することもありますが、必ずしも否定的ではありません。適切に向き合うことで、新しい視点が生まれたり、集団としての目標が明確になることもあります。これはまさに「対立がチームの力になる」とよく言われる理由ではないでしょうか。
葛藤を「問題」ではなく「成長のきっかけ」と捉え、建設的に扱えるチームこそ、共に成長し続けることができるのです。

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詭弁
詭弁とは、一見もっともらしいけれど、実は論理的な間違いを含んでいる議論のことです。巧みな言葉で相手を納得させようとするため、気づきにくく、日常会話や議論の場でもしばしば見かけます。例えば、感情に訴えかける手法(「かわいそうだからこの意見を聞いてあげて」)や、権威に頼る主張(「○○先生が言っていたから正しい」)がその代表例です。また、人身攻撃や誤った前提に基づく論理のすり替えも詭弁に含まれます。
詭弁を見抜くためには、冷静に前提や論理の飛躍を確認し、感情に流されずに多角的な視点で議論を分析することが大切です。また、議論を建設的に進めるには、用語を明確に定義し、客観的な証拠に基づく姿勢を心掛ける必要があります。
詭弁は、意図的に使われることもあれば、無意識のうちに現れる場合もあります。しかし、その仕組みを理解し、見抜く力を養うことで、より公平で論理的な議論が可能になるでしょう。

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肯定的意図
表面上は否定的に見える行動や言葉にも、その背後には「自分や他者を守りたい」「何かを得たい」といったポジティブな目的や意図があるという考え方です。例えば、人が嘘をつくとき、それは相手を傷つけたくない、あるいは自分の失敗を隠したいといった「自分や他者を守る」行動である場合が少なくありません。また、悪口を言うときも、ストレスを発散したり、自分の価値観や立場を確認するためという肯定的な目的が隠れていることがあります。
この考え方は、相手の行動を「悪意」だけで判断するのではなく、「なぜその行動をしたのか」「背後にはどんな目的があるのか」を理解する視点を提供します。特に、対人関係での衝突や不和を解消する際に役立つアプローチであり、相手の行動に潜むポジティブな意図に気づくことで、より建設的なコミュニケーションが可能になります。

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巧遅拙速
中国の兵法書『孫子』に由来する四字熟語で、「巧みで遅いことよりも、拙くても速い方がよい」という意味です。ビジネスの現場では、完璧を求めすぎて時間がかかるよりも、まずはスピーディーに実行し、試行錯誤しながら改善する方が成果につながることが多いですよね。例えば、新しいプロジェクトを立ち上げるとき、綿密な計画を立てすぎるあまり、実行に時間がかかることがあります。その間に市場の状況が変わってしまえば、せっかくの計画も意味をなさなくなるかもしれません。一方で、多少粗削りでも素早く動き、フィードバックをもらいながら調整する方が、結果的に成功しやすいものです。

これは、特にリーダーシップや組織運営において重要な考え方です。リーダーが「慎重に考えてから動く」タイプだと、組織全体のスピード感が落ちてしまうことがあります。もちろん、重要な意思決定には慎重さが必要ですが、日々の業務や小さな改善は「拙速」の精神で動く方が、結果的に組織の成長につながることが多いのです。実際、多くの成功企業が「まずは試す」「小さく始めて、改善しながら成長させる」ことを大切にしています。これは、アジャイル開発やリーンスタートアップの考え方にも通じるものがあります。完璧主義にこだわるよりも、まず動くこと。これこそが、「巧遅拙速」のビジネス的な活かし方だと考えます。

■「巧遅拙速」の注意点
安易な判断を促すものではない
「拙くても速い」ということは、手を抜いて良いという意味ではありません。質を犠牲にするのではなく、素早く行動しながらも、試行錯誤を繰り返し、質を高めていくことが大切です。「スピード重視だから適当でいい」という考え方になってしまうと、かえって失敗のリスクが高まります。
状況に応じて使い分ける
すべての場面で「巧遅拙速」が当てはまるわけではありません。慎重な検討が求められる場面、例えば大きな投資判断や経営方針の決定などは、焦らず慎重に進めるべきです。一方で、日々の業務改善や新しい取り組みでは、スピード感を重視した方が良い場合が多いでしょう。状況に応じた使い分けが、効果的な意思決定につながります。

「巧遅拙速」は、単なるスピード勝負ではなく、行動しながら学び、成長していくための考え方です。リーダーとしてこのバランスを意識し、適切に活用することで、より良い成果を生み出せるのではないでしょうか。

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サーバントリーダーシップ
サーバントリーダーシップは、従来のトップダウン型とは異なり、リーダーが組織やチームメンバーの成長・幸福に焦点を当て、自らがサポート役として奉仕することを重視するリーダーシップスタイルです。米国の思想家ロバート・K・グリーンリーフが1970年代に提唱し、「リーダーはまず奉仕者であるべき」という考えに基づいています。リーダーが権力で指示を与えるのではなく、メンバーが力を発揮できる環境を整えることを目指します。
あるスタートアップ企業のCEOは、このスタイルを実践し、組織の急成長を牽引しています。彼は部下のアイデアを積極的に取り入れ、彼らが最大限に力を発揮できるよう環境を整備しました。毎週のチームミーティングでは、各メンバーが自由に意見交換できる時間を設け、CEO自身も積極的に質問や提案を行います。また、部下の目標達成を支援するために定期的な1on1ミーティングも実施し、個別の成長をサポートしています。この取り組みにより、社員のエンゲージメントやイノベーションが向上しました。サーバントリーダーシップでは、リーダーがメンバーを支え、彼らの成功を自分の成功と考える姿勢が重要です。

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自己認識力
「自分自身を深く理解し、感情や行動、思考のパターンを把握する力」のことです。これを育てると、自分の長所を活かし、短所を補いながらチームや環境と調和することができるようになります。
たとえば、ちぴぃヒラサワが初めて研修の講師をしたときのこと。どうしても緊張して早口になってしまう癖に気づきました。「なんでみんな真顔…?」と不安になりつつ、録音を聞き返して冷や汗タラタラ。そこで「早口になる自分」を受け入れつつも、「ここで一拍おく」練習を繰り返した結果、今では「落ち着いてて話が分かりやすいですね」と言われるようになりました。
自己認識力は、自己改善の出発点であり、リーダーシップの基盤とも言えます。特に管理職やリーダーにとって、自分を知り、感情をコントロールすることは、部下から信頼を得るために欠かせません。
重要なのは、自分を否定するのではなく「素材をどう活かすか」を考えること。たとえ欠点に気づいても、「あ、これが私」と認識することで、それを武器に変えることができます。
自己認識力は「自分磨き」の原点。あなたの中にも眠っているはずのこの力、ちょっとだけ棚卸ししてみませんか?

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舌打ち
舌打ちは、苛立ちや焦り、不満といった感情が「音」として表れる行為のひとつです。無意識に出てしまうことも多いですが、周囲には「否定」や「攻撃」として受け取られることがあります。たとえば、電車で押された時につい「チッ」とやってしまうこと。でも、その言動が周りの空気を一変させることも。
大事なのは、舌打ちを「感情のサイン」として捉えること。「あ、自分、苛立ってる」と気づくことで、感情をコントロールするチャンスになります。一呼吸おいたり、視線を天井に向けたりするだけでも、冷静さを取り戻しやすくなります。
舌打ちは「気づき」の道具にするのが、ちぴぃ流のおすすめです!

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質問
相手から回答を引き出すのみならず、「相手の頭の中にあるものを引き出し、共に考え、より良い答えにたどり着くためのプロセス」です。ビジネスシーンにおいて、質問の質はリーダーや指導者の能力を大きく左右します。たとえば、部下やチームメンバーが壁にぶつかっているとき、上司が「どう思う?」と聞くだけでは、問題解決の糸口を掴むには不十分です。その質問の背景には、「どのような情報が不足しているのか」「どうすれば相手が前向きに解決策を考えられるか」という視点が必要です。質問は「学びのきっかけ」になるべきであり、「試す場」ではありません。
また、質問には2種類あると考えています。一つは「答えを探るための質問」、もう一つは「相手を成長させるための質問」です。前者は課題解決のために必要な情報を得ることが目的で、後者は相手の思考や視野を広げることを意図します。どちらも使い方次第で大きな効果を発揮しますが、そのタイミングと意図が重要です。
質問を受ける立場の時、「答えを伝えるだけでなく、相手がその先に進むためのヒントを提示」できるように心がけるのは大事なことだと思います。質問は、単なる情報交換の手段ではなく、人間関係を深め、成長を促すコミュニケーションの鍵とも言えるのではないでしょうか。

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自己開示
自己開示とは、心理学において、自分に関する情報を相手に積極的に伝え、共有する行為を指します。これは、自分の経験、感情、考え、価値観など、内面的な部分まで含む、非常に個人的な情報を開示することを意味します。
自己開示は、相手との間に信頼関係を築き、親密な関係を深める上で重要な役割を果たす、と言われています。また、自分の内面を言葉にすることで、自己理解を深めることもできます。さらに、悩みや不安などを言葉にすることで、心の整理ができテンションが緩和される効果が期待できます。そして、困っていることを相手に打ち明け、アドバイスや共感を得ることもできるので、困難な状況を乗り越えるためのサポートを得ることができます。
*そんな自己開示は2つの種類があると言われています。
1、深層の自己開示
  自分の内面的な部分、例えば、過去のトラウマや深い感情などを明らかにするような、
  より個人的な情報を開示することです。
2、表層の自己開示
  自分の趣味や興味、日常的な出来事など、比較的個人的でない情報を明らかにすることです。
自己開示は、コミュニケーションにおいて非常に重要な要素と言われており、効果的な自己開示を行うことで、相手との間に深い信頼関係を築き、より豊かな人間関係を築くことができます。
ただ、相手あってのこと、状況あっての効果なので、自己開示により全て上記のような結果が得られるわけではありません。場合よっては、拒絶のリスクさえあります。相手との関係性や状況に応じて適切に行う必要があります。

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ステレオタイプ
ステレオタイプとは、ある集団や特定の属性を持つ人々に対して抱かれる固定観念や一般化されたイメージのことです。例えば、「男性は論理的」「女性は感情的」といった思い込みや、「高齢者は新しい技術が苦手」「若者は無責任」といったイメージがステレオタイプの例にあたります。これらは、個々人の特性を無視し、集団に属する人々を一律に捉えようとするため、誤った判断を生みやすい傾向があります。
ステレオタイプは、多くの場合、社会の中で繰り返し目にする情報や、メディアや教育などの影響で形成されることが多いです。一方で、こうした偏った見方は、個人の可能性や多様性を見逃し、職場や日常生活においても公平さを損なう原因にもなります。ステレオタイプにとらわれず、個人を見る視点を大切にすることが、公平で多様性のある関係を築くために重要だとされています。

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ステレオタイプバイアス
「ステレオタイプバイアス」は、ある集団やカテゴリーに属する全ての人々が、必ずしも同じ特徴を持っていると一般化してしまう思考の偏りを指します。例えば、「理系の人は内向的」「営業マンは話がうまい」といった固定観念は、このバイアスの典型的な例です。実際には、個人の多様性があるため、一概にこうとは言えないケースがほとんどです。しかし、私たちはこうした単純化されたイメージに囚われがちであり、それが人々の評価や行動に影響を与えることがあります。

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成人発達理論
成人発達理論(Adult Development Theory)は、人が大人になった後も成長を続け、認知や感情、行動のパターンが変化していくプロセスを説明する理論です。この理論は、特に仕事や人間関係、社会的な役割での「成熟」の過程を理解するのに役立つと考えられています。
成人発達理論では、「大人も子どもと同じように段階的に成長する」と考えます。この成長は単に知識が増えるだけでなく、物事の見方や考え方が深まり、より複雑で柔軟な思考ができるようになることを指します。
以下の4つの段階を示したモデルが有名です。
1、相互依存的段階(柔軟で多様な視点を受け入れる考え方)
2、自己中心的段階(依存的な考え方)
3、社会的段階(他者や集団に依存する考え方)
4、自己主導的段階(自分の価値観を大事にする考え方)

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セルフケア
セルフケアとは、自分自身の心身の健康や幸福を維持・向上させるために、自ら意識して行う行動や習慣のことを指します。日常生活の中で体調を整えるだけでなく、心の安定を保つための活動も含まれます。その内容は非常に多岐にわたり、例えば十分な睡眠をとる、バランスの取れた食事を心がける、適度な運動を行うといった基本的な健康管理から、趣味に没頭したり、自分を癒す時間を確保するなど、精神的なリフレッシュに繋がる行動も含まれます。
セルフケアの本質は「自分を大切にする姿勢」にあります。他者との関係や仕事の中での役割を果たすためにも、まず自分自身を整えることが重要です。特に、ストレスやプレッシャーが多い現代社会において、セルフケアは単なる個人の健康維持に留まらず、周囲とより良い関係を築く基盤ともなります。自分の状態を見つめ直し、必要なケアを取り入れることで、自分らしく前向きに生きる力を育むのがセルフケアの目的です。

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清潔さ
清潔さとは、汚れがなく、衛生的であることを指します。単なる「見た目」の整え方ではなく、信頼感や心理的安全性を支える大切な要素です。清潔な身だしなみや整理整頓された環境は、自分自身への配慮だけでなく、周囲への尊重を表しています。たとえば、アイロンの効いたシャツや片付いたデスクを見ると、「この人は細部に気を配る人だな」と感じますよね。それが自然と信頼感や安心感につながるのです。

逆に、清潔さを欠くと「無頓着なのでは?」と思われ、仕事への姿勢にも疑問を持たれることがあります。清潔さは、言葉よりも早くメッセージを伝える力を持っています。ちょっとした心がけで、環境も関係性も良くなる。それが清潔さの魅力です!

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代表性バイアス
「代表性バイアス」は、物事を既存のカテゴリーやイメージに当てはめて判断してしまうことで、個々の事象の固有性を見落とす認知の歪みです。
例えば、「メガネをかけていて本を読む人が必ずしも学者であるとは限らない」にも関わらず、「メガネ=学者」というステレオタイプに基づいて、その人を学者だと判断してしまうことが代表的な例です。
このバイアスは、確率や統計的な情報よりも、直感的な類似性を重視してしまう傾向が強いことが特徴です。

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伝播力(でんぱりょく)
次々と伝わって広まること。ある行動や言葉が、周囲に影響を与えながら広がっていく力のことを指します。たとえば、リーダーが朝一番に「おはよう」と挨拶する。それを聞いた部下が、自分も他の同僚に挨拶をする。そして、気づけば職場全体が明るい挨拶で満たされる。この広がりこそが伝播力のイメージです。伝播力は、言葉や行動が「単なる個人の振る舞い」を超え、チームや組織全体に波及していく力とも言えます。小さな一歩が、大きな変化につながる可能性を秘めているのが面白いところです。だからこそ、ポジティブな行動や言葉には、この力を意識してみるのがおすすめです!

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認知的不協和
認知的不協和は、ある人が自分の信念や態度、行動に矛盾を感じることで生じる不快な心理状態を指します。この不快感は、私たちが「本当はこう思っているけれど、実際には違う行動をとっている」といったズレから生まれます。
たとえば、健康に良いと知りつつもつい甘いものを食べてしまう例。このとき、「健康的でいたい」という考えと「甘いものを食べたい」という欲求がぶつかり、葛藤が生まれます。この不快感を和らげるために、人は「たまにだから大丈夫」と言い訳したり、健康への考えを少し緩めたりします。
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認知的評価理論
認知的評価理論(Cognitive Appraisal Theory)は、心理学者リチャード・ラザルス(Richard Lazarus)が提唱した理論で、私たちが何か物事に対して感じる感情やストレスが、その出来事そのものではなく、出来事をどう解釈するか(=認知するか)によって大きく左右されるという考え方です。

例えば、テストで同じ点数を取ったとしても、「自分はダメだ」と悲観的に捉える人と、「次はもっと頑張ろう」と前向きに捉える人がいます。この違いは、同じ出来事に対して異なる「主観的評価」をしているからです。

この理論は、私たちが日常で経験するストレスや感情を理解し、コントロールするための鍵となるものです。物事をどう捉えるか次第で、感じ方やその後の行動に大きな影響を与えるのです。

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ネガティブ・バイアス
私たちは、なぜ「できたこと」よりも「できなかったこと」の方を強く記憶するのでしょうか?
この現象は ネガティブ・バイアス と呼ばれ、心理学的に解明されています。
ネガティブ・バイアスとは、人間がポジティブな情報よりもネガティブな情報、つまり 失敗や否定的な経験を強く記憶しやすい傾向 のこと。これは、生存本能や注意の偏り、社会的評価への意識などが関係しています。
しかし、ネガティブな出来事ばかりに目を向けてしまうと、自信を失いやすくなります。そのため、 小さな成功を意識的に積み重ねること が大切です。例えば、「成功日記をつける」「小さな目標を設定する」「ポジティブな自己暗示を活用する」などの方法を取り入れることで、ネガティブ・バイアスの影響を軽減し、前向きな思考を育てることができます。関連記事の中には、「できなかったこと」にとらわれすぎず、日々の小さな成長を大切にするヒントも散りばめている回があります。

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バックトラッキング
バックトラッキングとは、相手の話をそのまま、もしくは少し言い換えて繰り返すコミュニケーションスキルです。一見、ただのオウム返しに思えるかもしれませんが、これが意外と奥が深いんです。
たとえば、部下が「最近、仕事の優先順位が分からなくて…」と言ったら、「仕事の優先順位が分からないと感じているんだね」と返すだけで、相手は「ちゃんと聞いてもらえている!」と感じます。
このスキルの魅力は、話し手に安心感を与え、自然と信頼関係を築けるところ。特に職場では、相手の本音を引き出すきっかけにもなるので、リーダーにとっては必須のスキルです。試しに今日、ちょっと意識して使ってみるのはどうでしょう?

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ハラスメント
ハラスメントは「嫌がらせ」といった意味で使われます。
2024年現在、日本ではパワーハラスメント・セクシュアルハラスメント・妊娠出産育児介護休業等に関するハラスメントの3つの領域で防止措置が事業主に義務付けられています。
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バイアス
歪曲された思い込み(先入観)のことを、バイアスといいます。
「思い込み」は深く信じ込むこと。
そして、意識的に信じようとしたものではありません。

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バイアスを「悪」と思っていませんか

ピークエンド
私たちが物事をどのように感じたり記憶したりするかに関する法則。
具体的には、何かの出来事や体験を思い出すとき、人はその体験の全体を思い返すのではなく、
特に強い感情を感じた瞬間(→これがピーク)そして、体験の終わり(→これがエンド)が
記憶に残りやすい、という現象です。

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PDCAサイクル
PDCAサイクルは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)を繰り返して、仕事やプロジェクトを少しずつ良くする方法。でも、実は「人」の力がとても重要!たとえば、計画が得意な人、行動力のある人、冷静に評価できる人、柔軟に改善案を出せる人…個人なら自分の苦手な部分に目を向けること、チームなら得意分野を活かして協力することが、PDCAを成功させる秘訣です。うまく回らない原因は、多くの場合「どこで引っ掛かっているか」「何が課題か」を見逃していること。実は、PDCAを回すときもPDCAの考え方を使うといいんです!

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フィードバック
フィードバックとは、相手の行動や成果に対して意見や感想を自分の言葉で伝えることです。仕事の場面では、部下の成長やチームの成果を高めるために欠かせません。フィードバックには大きく分けて「ポジティブ(良い点を伝える)」と「ネガティブ(改善点を伝える)」の2種類があります。
例えば、部下が企画書を提出したとき、「要点が分かりやすく整理されていて良かったね」と伝えるのがポジティブフィードバックです。一方で、「データの根拠が少し不足していたから、次回は具体的な数値を追加してみよう」と改善点を伝えるのがネガティブフィードバックです。
大事なのは、どちらも「相手の成長を支える目的」で行うこと。
ポジティブな言葉は相手の自信を育み、ネガティブな指摘も具体的に伝えることで行動を変えるきっかけになります。良い点と改善点を必要な時にちゃんと伝えることが大事な点だと思います!

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フォロワーシップ
フォロワーシップとは、チームや組織で「役割行動」を通じてリーダーや目標を支える行動指針のことです。リーダーシップが「影響力を発揮して方向性を示す力」であるのに対し、フォロワーシップは「その影響を受け止め、行動に移す力」に重点を置いています。
具体的には、リーダーが示したビジョンや方向性に基づき、自らの役割を果たすことでチーム目標の達成を支援します。たとえば、「私はこの部分を担当します」と進んで役割を引き受ける姿勢や、リーダーの意図を補完する意見を積極的に提案する行動がフォロワーシップです。

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返報性の法則
「人は何かをしてもらうと、お返しをしたくなる心理」のことです。
たとえば、友達からお土産をもらうと、「次に旅行へ行ったら、私も何か買ってこようかな」と思うことや、スーパーで試食をした後になんとなくその商品を買わなくちゃ、と思った経験。あるかもしれません。これは「もらったから返さなきゃ」という無意識の心理の働きと考えられています。
日常生活だけでなく、ビジネスや人間関係でもよく見られます。たとえば、職場で同僚が仕事を手伝ってくれたら、自分も次は助けようと思いやすいですよね。また、上司が普段から感謝を伝えてくれると、部下も自然と協力しようとするものです。
この法則を活用するには、「先に与える」ことがポイントといわれています。相手に見返りを求めず、自然に手を差し伸べることで、信頼関係が深まり、結果的に相手もあなたに協力的になる、そんな法則です。

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ポライトネス理論
ポライトネス理論(Politeness Theory)は、ブラウンとレビンソンが提唱した、対人コミュニケーションにおける「礼儀」や「配慮」の重要性を示す理論です。この理論では、相手の「フェイス(面子)」を守ることが円滑な関係を築く鍵とされています。フェイスには、他者に認められたいという「ポジティブフェイス」と、自由を侵害されたくないという「ネガティブフェイス」の2種類があります。ポライトネス理論では、これらを守るための戦略として、直接的な指示、配慮を含む提案、暗示的な表現などの方法を活用します。ビジネスでは、部下へのフィードバックや指示、顧客対応などで、相手のフェイスに配慮したコミュニケーションが信頼構築に役立ちます。

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マネジメント
マネジメントとは、チームや業務を効率的に管理し、目標達成に向けて組織全体の動きを整える力です。プロジェクトの進行を計画し、タスクを振り分け、進捗を把握しながら、問題があれば速やかに対処していきます。マネジメントの目的は、全員がスムーズに仕事に集中できる環境を作り、成果を上げることです。管理能力だけでなく、コミュニケーション力や柔軟性も求められ、組織の一体感や生産性の向上に大きく貢献します。

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マイクロマネジメント
マイクロマネジメントとは、部下の仕事や行動を過度に細かく管理しようとするやり方を指します。
一見すると「部下のため」「効率的」と思われがちですが、実際には多くの弊害を生む可能性があります。具体的には、部下の「考える力」を奪い、自主性や意欲を低下させてしまうこと。また、管理者自身もすべてを抱え込むことで疲弊し、チーム全体の信頼関係や生産性が損なわれることがよくあります。

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モデリング
モデリングとは、他者の行動や考え方、姿勢を観察し、それを自分の中に取り入れて学びや変化を生み出すプロセスを指します。ビジネスや教育現場では、特定の成功例やリーダーの行動を真似ることで、スキルや姿勢を身につける方法として活用されます。心理学的には、バンデューラの社会的学習理論に基づき、人は観察と模倣を通じて学ぶ能力があるとされています。
たとえば、部下がリーダーの冷静な対応を見て、自分も同じように行動できるようになるケースです。重要なのは「どの部分を真似るか」を意識的に選ぶこと。モデリングは他者の優れた部分を自分流に消化し、成長のきっかけを作る実践的な学びの手法です。

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リフレーム(リフレーミング)
リフレームとは、物事の捉え方やフレーム(枠組み)を再構築することです。
新たな視点や解釈を見出す手法をリフレーミングと呼んでいます。
ポジティブへの転換に限らず、異なる見方や価値観を取り入れることで、より多面的に物事を理解することができます。たとえば、部下の「慎重すぎる」態度を「細部まで配慮できる」と再解釈すれば、本人の長所が見えやすくなり、関わり方も変わります。
第三者視点を取り入れたり、時間軸を動かして未来から今を見てみたり、正反対の状況を想像してみたり、など考えてみると、さまざまな見解を得られたり、新しい発見があります。

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リーダーシップ
リーダーシップとは、職位に関係なく人々を動かし、共に成長し、目標に向かって進む力です。上司だけでなく、誰もが発揮できる「人を支えリードする技術」であり、スキル(技術)であるためトレーニングで磨かれるものです。例えば、職場で困っている同僚に手を差し伸べたり、周りの意見を引き出すような行動はリーダーシップの一部です。リーダーシップは、「人とつながる姿勢」や「共感力」が重要で、小さな行動の積み重ねが、周囲の信頼を育み、チーム全体を前向きにする力になります。

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