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自分の感情を管理する

自分の感情を管理するリーダーがチーム運営で果たす役割

最近、縁あってEQの本を再び書棚から引っ張り出して読み始めました。
最初に読んだのは24〜25年前ほど前で、その時、夢中になったことを思い出します。
その後、私はEQそのものを学ぶ過程ではなく、ご縁の導きで人間関係論からの感情の取り扱いを学ぶことになったのですが、今回改めて本を読み直しながら、あの時の驚きの感情を再び経験する事ができました。

そこで、今回、
ビジネスマン(リーダー)とEQについてをテーマに、コラムを書いてみようと思った次第です。

現代のビジネスシーンでは、リーダーに求められるスキルが多様化しています。その中でも、「EQ(Emotional Intelligence Quotient)=感情知能」は大事な自己理解と自己成長過程だと思います。
リーダーとして感情を適切に管理する能力を持つことが、チーム全体の成果や雰囲気にどれほどの影響を与えるのかについて考えてみたいと思います。

部下への指導が「感情の影響」を受けたとき

ある営業チームのリーダーであるAさんは、プレゼンテーション準備に追われる忙しい日々を送っていました。そんな中、部下のミスにより顧客への提案資料に大きな間違いが発覚します。焦りと怒りの感情が込み上げてきたAさんは、つい感情的な言葉で部下を叱ってしまいました。その結果、部下は萎縮し、次の仕事でもミスを連発してしまいます。

一方、別のリーダーであるBさんは、同じようなミスが起きたとき、まず深呼吸をして気持ちを整えました。怒りに任せて叱るのではなく、「どうしてミスが起きたのか一緒に考えてみよう」と冷静に対応。部下も安心して問題の原因を共有し、次回以降の対策を積極的に考える姿勢を見せました。

この二つの例が示すように、リーダーが自身の感情をコントロールできるかどうかで、チームの雰囲気やメンバーのパフォーマンスは大きく変わります。

感情の管理がチームに与える影響

感情を管理する能力を持つリーダーは、チームにもたらす様々な影響があります。

  1. チームの信頼感を育む
    リーダーが感情的に振る舞うと、部下は「何を言っても怒られるのでは」と感じ、意見やアイデアを出しにくくなります。一方、冷静で安定した態度を保つリーダーは、部下に安心感を与え、信頼関係を築きやすくします。職場の心理的安全性が高まるのですね。
  2. 冷静な判断で問題を解決
    感情的になると、物事を主観的に見てしまいがちです。いえ、主観的にしか見えなくなると言い切ってしまっても過言ではないと思っています。しかし、例えば、ミスが起きた際に「誰が悪いか」を追及するのではなく、「なぜ起きたのか」「どうすれば防げるのか」と冷静に考えることで、より建設的な解決策が見つかります。
  3. ポジティブな雰囲気を作る
    リーダーの感情はチーム全体に伝染します。常に前向きな態度を示すリーダーのもとでは、部下も安心してチャレンジできます。その結果、チーム全体が活気に満ちた雰囲気になります。

感情管理の実践方法

感情を管理する能力は、先天的なものだけではない、とEQ入っています。
訓練により伸ばす事ができる。すなわちスキルなのだ、と言っています。
これは朗報です! わたしたちは、訓練すれば高いEQを会得する事ができるということになります。
こうした訓練は、研修や日常の実践を通じて鍛えることができます。
さらに、訓練の方法を具体的にピックアップしてみようと思います。

  1. 「一呼吸置く」習慣をつける(これは、毎回出しますね、わたし。わたしの十八番です)
    怒りや焦りを感じたときは、深呼吸をして少し時間を置きます。その間に感情を整理し、適切な言葉を選ぶ余裕が生まれます。
  2. 自分の感情を振り返る
    日々の仕事の中で、「なぜ自分はこう感じたのか」を振り返ることで、感情のパターンやトリガーを理解できます。これにより、次回以降のコントロールがしやすくなります。
    わたしは、混乱した時は「学習ジャーナル」をつけます。
    学習ジャーナルは、Tチャートの左に出来事を書き、右にはそれに対する自分の反応を書きます。
    「自分の反応」とは、何を考えたか、何を感じたか、何をしたかったか、何をしたか、です。
    こうすると、「自分の解釈」が見えてきます。解釈には、その前段に必ず感情が介在していますからどう言った感情をもとにその解釈に至ったのかが見えてきます。
  3. 客観的な視点を持つ
    感情的に支配されそうなとき。特に怒りの感情を感じた時は支配されやすいと言われていますが、支配されている時に上を向く癖をつけます(これはわたし流。窓の外に目をやる、とか、手を洗うなどでも良いのです。)その後、「もし自分が第三者だったらどう考えるか」と視点を変えてみるのも効果的です。「第三者」の部分には具体的な人物を入れると良いと思います。わたしは一時期、愛らしい女優の代表格である「石原さとみさんだったらどう考えるか」をしていました。わたしから見た画面に映る彼女は、前向きで、物事を好転させることに強い関心を示し、そこに集中でき、行動もできる女性に移っていた(今もそう思っている)からです。そうした彼女から見ると、これはどう見えるか、と考えると、自分の解釈とは全く異なった視点を得る事ができました。

感情管理は「育てるもの」

リーダーシップにおける感情管理の重要性を考えるとき、それは単に「怒らない」「我慢する」という意味ではなく、むしろ、自分の感情を客観的に捉え(自己理解)、それをうまく活用してチームをポジティブな方向に導く力として理解する事ができると思います。これには日々の努力が必要ですが、小さな一歩として「深呼吸する」ことや、「感情を振り返る時間を作る」ことから始めるなど、いくつかの自分でできる訓練があります。

リーダー自身が感情を適切に管理できれば、チーム全体が良い方向に向かいやすくなりますから、EQの高いリーダーが増えることは、職場全体の幸福度向上にもつながるでしょう。

感情の管理はリーダー自身を助けるだけでなく、部下たちに「信頼される存在」として成長する機会を提供すると思っています。
ぜひ、多くのリーダーの方にEQを知っていただきたいと思っています。

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marco

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