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部下との面談や会話で、「もっと深く話を聞きたいな」と思ったことはありませんか?
例えば、「最近の業務で困っていることはない?」と尋ねても、「特にないです」と言われてしまい、会話が止まってしまうこともあるかもしれません。
このとき、「どうしてもっと話してくれないんだろう」と思う前に、自分の質問の仕方を少し振り返ってみると、新しい視点が見えてくるかもしれません。
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ポイントは、質問を「短くする」ことです。
長くて複雑な質問は、相手にとって負担になることがあります。
一方で、短い質問は相手が理解しやすく、自然と答えやすくなります。
短い質問の力を試してみると、相手の反応が驚くほど変わることに気づくかもしれません。
相手に話す機会を提供すると、対話が弾みやすい
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会話はキャッチボールに例えられます。
こちらが投げたボールを、相手が受け取りやすい形で投げ返す、これが理想的な対話です。
ただし、こちらのボールが重すぎたり複雑すぎたりすると、相手が受け取るのが難しくなってしまいます。
例えば、こんな質問をしてみたことはないでしょうか?
「先月のプロジェクトで忙しかった、とおっしゃっていましたが、特に何が大変だったのか、どのように対応したのか、そしてそのとき感じたことを教えてもらえますか?」
一度にこれだけの情報を尋ねられると、相手は「どれから話せばいいんだろう」と混乱してしまい、結果的に要点を外した返答になってしまうことがあります。
そんなときに役立つのが「質問を分ける」方法です。
例えば、最初に「先月のプロジェクトで忙しかったそうですね。具体的にどの部分が大変でしたか?」と質問します。その後、相手が答えた内容を聞いてから、「そのとき、どのように対応したんですか?」と続けるだけで、相手は話しやすく感じます。このように質問を分けることで、相手がリズムよく話せる環境を作れるのです。
「長い質問」vs「短い質問」、どちらが効果的?
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具体例を挙げてみましょう。
部下が進行中のプロジェクトについてミスをしてしまったとき、状況を確認したい場面を想像してください。
長い質問の例
「プロジェクトの納期に間に合わなかった原因について、具体的に何が起きて、どう対応したのか、またそれを改善するために今どんな工夫をしているのか教えてもらえますか?」
短い質問の例
1.「プロジェクトで納期に遅れた理由を伺ってもいいですか?」
2.「そのとき、どう対応しましたか?」
長い質問では、長い印象だけでなく、相手がどのポイントから答えれば良いのか迷ってしまい、思考が止まることがあります。一方、短く分けた質問は答えるべき内容が明確で、負担が少なくなります。さらに、短い質問の間に相手が「はい」「それなら」といった応答を挟めるため、会話が自然とテンポ良く進みます。
「短く伝える」が、対話力を高める鍵
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リーダーにとって、部下やチームメンバーの話を引き出す力はとても重要です。特に、相手の考えや気持ちを聞き出すためには、「短く簡潔な質問」を心がけることが効果的です。この小さな工夫が、コミュニケーションをしやすい場を築き、対話を深める第一歩になります。
「短く質問すること」は、相手を尊重する姿勢にもつながります。考える時間と余裕を与えることで、相手は安心して自分の考えを話せるようになります。そして、この積み重ねが対話のリズムを生み出し、互いにとって心地よいコミュニケーションを作り出します。
次回の部下との面談や会話で、「質問を短くする」工夫を積極的に、意図的に、試してみるのはどうでしょう。
その質問をきっかけに、新しい発見が生まれるかもしれません✨
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