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自分が持つ「正しさ」を疑わないことについて

「うちのリーダーは、どうしていつも自分の考えが正しいと思っているんだろう?」

こんな風に感じたことがあるという方もいるのではないでしょうか。
わたしは、企業のサポートに入っている時にそうしたことを感じたことがあります。

あるいは、自分自身が「これは絶対に正しい」と信じ込んでいたことが、実は他の人にとっては違っていた……という経験はないでしょうか。
はい、、わたし・・・あります。

リーダーシップの場面では、「正しさ」に対する考え方が大きな影響を与えます。
リーダーが強い信念を持つことは重要ですが、その「正しさ」が絶対的なものではないと気づかないと、思わぬところでチームの活気を失うことにつながったり、部下が意見を言いにくくなったりすることがあります。

そんなリーダーが「自分の正しさ」を疑うことについて、
一緒に考えていきたいと思います。

何が正しくて何が間違えているのか
多分に本人の価値観で評価しているだけ

「正しさ」というのは、案外主観的なものです。

例えば、「報連相(報告・連絡・相談)ができていない部下は仕事ができない」と考える上司がいたとします。しかし、その部下は「上司の時間を取らせるのは申し訳ないから、自分でできることは完結させよう」と考えているかもしれません。どちらが正しいか? それは状況によります。

あるいは、「時間通りに出社するのが社会人として当然だ」と考える上司がいたとしましょう。しかし、リモートワークが進んでいる時代では、成果を出すことが重要であり、出社時間そのものにはこだわらない方が良いケースも増えています。

このように、「正しい」と思っていることが、実は「状況や価値観、立場によっても、変わるもの」だと気づくことが、リーダーには求められます。

価値観がいけないんじゃない。
自分の価値観を他者に押し付けた時、問題と認識されるケース

価値観自体は悪いものではありません。むしろ、リーダーには信念が必要とは誰もが賛同するところでしょう。しかし、その信念を「唯一の正解」として部下に押し付けてしまうと、チームの関係性に悪影響を及ぼすことがあります。

例えば、あるリーダーが「とにかく厳しく指導するのが成長のためだ」と信じていたとします。自分はそうやって成長してきたから、同じ方法で部下を育てようとする。しかし、今の部下にとっては、厳しく指導されることがプレッシャーになり、むしろ萎縮してしまう……ということが起こり得ます。

ここで重要なのは、「自分が正しいと思うこと」と「相手にとって最適なこと」は必ずしも一致しない、ということです。

リーダーは、自分の価値観を持ちつつも、それを一度疑い、チームのメンバーにとって最善の方法を考える柔軟性を持つことが大切です。

職場は多様な人が集まり、会社のビジョンに向かっている

企業には、様々なバックグラウンドを持つ人が集まっています。考え方や価値観が違うのは当たり前です。その中で「これは正しい、だから従え」と押し付けるのは、組織の柔軟性を損なうことにつながります。

大切なのは、「会社のビジョン」に向かって、どうやってチームとして協力できるかを考えることではないでしょうか。個人の価値観の違いにこだわるよりも、「この目標に向かうためにはどうするのがベストか?」という視点を持つことで、より建設的な議論ができるようになります。

リーダーが「正しさ」に固執するのではなく、「どうすればチームがより良い成果を出せるか?」という問いを大切にすることが、チームの成長につながると思うのです。

苦い経験を幾度となくした経験から

「自分の考えが正しい」と信じることは、決して悪いことではありません。しかし、その「正しさ」を押し付けられ、その押し付けられ方(言動)に苦しんだことが幾度となくあった経験を鑑みて思うのは、他者に押し付けるのではなく、一度立ち止まって「この考え方は本当に最適なのか?」と問い直してみることで、より良いリーダーシップが発揮できるはずではないか、ということです。

リーダーとして大切なのは、「自分の価値観を大事にしながらも、他者の価値観にも耳を傾ける柔軟性」を持つこと。例えば、会議の場で部下の意見を聞く前に、自分の考えを言い切らずに質問を投げかけてみる。あるいは、フィードバックの場面で「私はこう思うけれど、あなたはどう感じた?」と問いかける。こうした意識を持っていろいろな考え方に触れながら、周囲と一緒に成長していく姿勢を意識してみる試みが求められているのではないかと感じています。

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marco

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