
職場での会話、何気なく交わしているようで、実はそこに大切なヒントが隠れていることが多いものです。
たとえば、会議中にメンバーが「あの件は、終了した方が良いですかね」と発言したとします。あなたなら、どのように応じるでしょうか?
「うん、終了するのもありだね」と返すこともできますし、「どうしてそう思ったの?」と理由を聞くこともできます。でも、もし「今の発言について、もう少し詳しく聞かせて」と言ったらどうなるでしょう?
相手の考えの奥にある背景や、実は見落としていた問題点が見えてくるかもしれません。
そうした一つひとつの発言を「拾う」ことで、意思疎通が深まり、チームとしての結束力が強まるのです。
なぜ言葉を拾うことが大切なのか?意思疎通のカギとは

多くの管理者やリーダーが「部下が本音を話してくれない」「意見が活発に出ない」と悩んでいます。でも、よく観察すると、実はメンバーはそれとなく伝えようとしていることがあるのです。
たとえば、
- 「〇〇さんの進め方、ちょっと迷っています」
- 「この作業、もう少し調整した方がいいですか?」
- 「最近、チームの雰囲気が少し変わった気がします」
こうした発言をスルーしてしまうと、せっかくの気づきを見逃してしまうことになります。
「それ、もう少し詳しく聞かせて」と問いかけるだけで、相手の意図や感情が明確になり、建設的な対話につながります。
リーダーとして大切なのは、相手が話しやすい雰囲気を作ること。小さな発言を拾い、「もっと知りたい」という姿勢を示すことで、安心して意見を交わせる環境が整っていきます。
「あの件は終了した方が良い?」にどう返す? 会話が広がる実例

では、実際の会話の中で、どのように「言葉を拾う」ことができるのでしょうか?
【例1】 メンバー:「あの件は終了した方が良いですかね?」
リーダー:「そうだね、終了するのもありだね」(→ここで終わると、単なる判断で終わってしまう)
【例2】 メンバー:「あの件は終了した方が良いですかね?」
リーダー:「どうしてそう思うの?」(→理由を知ることで、背景や課題が見えてくる)
【例3】 メンバー:「あの件は終了した方が良いですかね?」
リーダー:「今の発言について、もう少し詳しく聞かせて」(→相手の視点を深掘りすることで、新しい発想が生まれる)
言葉を拾うことで、単なる結論を出すのではなく、チームの思考が広がり、より良い意思決定ができるようになります。
会話の広がりがチームを強くする。「言葉の拾い方」を意識してみよう

日々の会話の中で、ちょっとした一言を拾うだけで、職場のコミュニケーションはぐっと良くなります。
- メンバーの「ぼんやりした発言」には、背景を聞いてみる。
- 「迷っている言葉」には、もう少し詳しく聞いてみる。
- 「何気ないつぶやき」にも、関心を持ってみる。
言葉を拾うことは、相手の思いを尊重することでもあります。
ちょっとした意識の変化が、リーダーシップの質を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
これは、相手のプロセスに介入することでもあります。
さっそく、次の会話で試してみる、というのはどうでしょう☺️

ご利用ください。
当研究所では、研修のご導入をご検討の企業担当者の方に向けて
無料相談会を開催しています。
ヒューレット・パッカード社の創業者が残した「人の成長なくして企業の成長はない」というメッセージは、その後リーマンショック等を経て事実上各社で証明され続けている実態があります。こうしたことからも、企業では社員を育成するための様々な研修を企画されていることと思います。
当研究所では、研修のご導入をご検討の企業担当者の方に向けて企業様ごとの個別無料のオンライン相談会を開催させていただいております。お気軽にお問合せ・お申し込みください。
そのほか、自社の研修を新たに導入することに関するご相談をオンラインでお受けしています。
・現状ではどういった研修を導入すると良いのか
・研修はどの頻度で実施すると良いのか
・フォローアップはどのように進めると効果があがりやすいのか
・階層ごとにどういった教育が必要なのか
・自社の教育体系施策を作成したいが、作り方がわからないし現実的かがわからない
など、従業員育成に関するあらゆるご相談を無料でお受けしております。
ご希望の方は、以下のお申し込みフォームからお申し込みください。
追ってご連絡をいたします。
ぜひ、無料個別相談をご利用ください。
組織こうどう研究所