会議中に「あれ？」と気になることが出てくる瞬間は誰にでもあります。でも、その違和感をどう扱うかによって、会議の質も、メンバーとの関係性も大きく変わります。
気になることがあったとき、多くの人が「今発言していいのか？」と迷います。そして、そのまま流してしまうことも少なくありません。でも、何かが引っかかったまま進んでしまうと、後々「やっぱり言っておけばよかった」と後悔することも。
これはとても大事な点です。 未完了事項を放置すると、小さな違和感が積み重なり、大きな不満やモチベーションの低下につながることもあります。それをどう扱うかによって、会議の質やメンバーとの関係が変わってきます。
そこで、今回ご紹介したいのが話に入りやすくするための“ひと言目”です。
たとえば、
- 「ごめんなさい、今の点について少し確認してもいいですか？」
- 「ちょっと気になったのですが、ここで一つ質問させてもらってもいいでしょうか？」
このように、一緒に会議をしているメンバーに配慮を示しながら自分の疑問を丁寧に挟むことで、メンバーはその介入を受け入れやすくなるでしょう。こうしたことにより、話し合いは多面的な論点で交わされるようになるなども考えられます。
なぜ唐突に話を切るのはNG？チームに配慮した介入
会議の途中で「いや、それは違うと思います」「ちょっと待ってください」と、突然会話を遮るような形で発言すると、相手が話の腰を折られたように感じてしまいます。
もちろん、会議は意見を交わす場なので、疑問や意見を出すことは重要です。しかし、唐突に話を切ると、話し手は「自分の発言が遮られた」と感じ、結果として会議の雰囲気がギクシャクしてしまうことも。そうなると、活発に話し合いたい議論の場にもかかわらず話は停滞して、本来の目的を達することができないかもしれません。
だからこそ、発言するときは“合意を得る”というステップを入れることが大切です。
例えば、
- 「今のお話、とても興味深いのですが、少し整理させてもらってもいいでしょうか？」
- 「一つだけ確認したいことがあるのですが、今お聞きしても大丈夫ですか？」
このような言い方をすることで、相手も「ちゃんと話を聞いてくれている」と安心し、スムーズに会話を続けることができます。
これを「プロセスに関わる」と表現します。
実践例：「少し確認したいことがあるのですが…」
では、具体的なシチュエーションを見てみましょう。
ケース1：プロジェクトの進行についての会議
- リーダー：「次のフェーズでは、Aの工程を優先して進めていきます。」
- あなた：「すみません、少し確認させて下さい。Aの工程を優先するとBのスケジュールに影響は出ませんか？」
このように、「確認させてください」というフレーズを挟むことで、意見の対立ではなく、建設的な質問として伝えることができます。
ケース2：新しい施策の発表時
- マネジャー：「では、この方向性で進めていきます。」
- あなた：「少し気になったので、質問をさせて下さい。この方向性を選んだ理由をもう少し詳しく教えていただけますか？」
「気になった」と伝えることで、単なる反論ではなく、意図を理解しようとする姿勢が伝わります。
発言の仕方ひとつで、会議の質もメンバーとの関係も変わる。
そして、それは一体のもの。
会議での発言は、ただ「言いたいことを言う」だけではなく、「チームとしてより良い議論ができるようにする」ことが目的です。そのためには、適切なタイミングで、相手の気持ちに配慮した形で言葉を発することが大切です。
・唐突に発言せず、まずは合意を得る
・「確認したいことがある」「もう少し詳しく聞かせて」などのフレーズを使う
・相手の意図を尊重しつつ、建設的な対話を意識する
このようなちょっとした工夫で、会議の雰囲気は大きく変わります。そして、メンバー同士の信頼関係も深まり、より良いチームワークが生まれるはずです。
次の会議では、ぜひ「少し確認したいことがあるのですが…」と、やわらかく会話に入ってみるのはどうでしょう？
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