
「今日も一日、何か物足りなかったな」
この言葉、どこかで聞いたことがありませんか?
あるいは、ふと自分の口から漏れたことはありませんか?
リーダーとして日々忙しく過ごしていると、気づけば時間だけが過ぎ去り、「何のために働いているのだろう」という問いに向き合う余裕すらなくなってしまいます。
私もかつて、目の前の業務に追われ、帰宅後は疲れ果てて倒れ込む日々を送っていました。数字は達成していても、なぜか心は満たされない。そんな日々が続いていたのです。
では、本当の充実感とは何なのでしょうか?
そして、リーダーとして充実した毎日を送るために必要なものは何なのでしょうか?
今日はそんな視点からお話ししていきたいと思います。
充実とは

「充実」という言葉は「中身が十分に詰まっていること」という意味なのだそうです。
では、この「中身」とは?
一体何でしょうか。
ビジネスの文脈では、目標達成や成果、評価といった要素が「中身」として挙げられることが多いでしょう。確かに、これらは充実感の大切な要素です。しかし、本当の充実感はもっと多層的なものではないか、と思っています。
私が考える充実とは、「自分の人生において、今この瞬間が意味を持っている感覚」です。
つまり、今日一日が「単なる通過点」ではなく、「大切な一日」として感じられることです。
ある研修で出会った製造業の部長さんは、こう語っていました。
「数字を追いかけていた頃は常においかける、という感覚を持っていた」
じゃぁ、今は?
「チームの成長を見るのが結構な楽しみ」
どうやら、この方にとっての充実は、
部下の成長という形で見出されていたようなのです。
充実した毎日は仕事の仕方を変える

充実感を持って働くリーダーとそうでないリーダーでは、
同じ業務に取り組んでいても、その質や影響力が大きく変わってくると思います。
例えば、ある会議一つとっても違いが出てきます。
「また時間の無駄な会議か」と考えて最低限の参加で済ませようとするのは、充実感がない表れの一つなのかもしれません。一方、「チームの方向性を定める大切な機会」と捉えて、事前準備や議論の質にこだわるのは、充実感を持っっている表れなのかもしれません。
また、部下との1on1ミーティングの場面で考えてみます。
単なる業務報告の場とするか、
部下の可能性を広げ、互いに学び合う時間とするか、
同じ30分でも、その中身は大きく変わってきます。
私自身、以前は「効率」を重視するあまり、仕事仲間との会話も短く切り上げてしまうことがありました。しかし、「人と関わり互いに成長できることって、自分の仕事の本質だ」と着地してからは、同じ時間でも得られる充実感が全く違うものになりました。
人生というフレームで仕事を考えることについて

「仕事」と「人生」を別物と考えると、仕事は単なる「しなければならないこと」になってしま雨かもしれません。しかし、「人生というフレーム」で仕事を捉えると、見え方が変わってくるように感じます。
週に40時間、年間で約2,000時間。私たちの起きている時間の多くを占める仕事。この時間が「ただやり過ごす時間」であれば、なんとももったいないことです。
リーダーとして考えたいのは、「自分は何を大切にしたいのか」という問いです。
数字?成長?人間関係?社会貢献?
答えは人それぞれでしょう。
大切なのは、自分なりの「充実」の定義を持ち、日々の仕事をその視点から捉え直すことではないでしょうか。
マインドフルネスやワークライフバランスといった言葉が注目される昨今ですが、リーダー自身が充実感を持って働くことが、結果的にチーム全体の雰囲気や生産性を高めることにつながるのではないかと思います。
小さな一歩として、今日の終わりに「今日一番充実していたのはどんな瞬間だったか」をふりかえってみるのはいかがでしょう。その積み重ねが、リーダーとしての在り方を少しずつ変えていくヒントになるかもしれません。

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