
■ 「とりあえずやってみる」は、ちょっと危ない?
ファシリテーションは場の流れを自然に導く技術ですが、その“自然さ”の裏には綿密な準備と柔軟な判断が支えになっています。
「とりあえず始めてみよう」では、思った以上に場が迷子になることも。
個人的には、準備120%推奨派です。
そう、あの「芸を脱がずに魅せる」伝説のあきら100%さんを超える気持ちで、さらに20%上乗せしていきましょう(笑)
ここでは、ファシリテーション力を高めるために欠かせない3つのステップ:準備・実践・ふりかえりについてご紹介します。
■ ファシリテーターの成長に効く3つのアプローチ
1. 準備の質が本番の質を決める
たとえばミーティング(MTG)なら、事前に「この議論の目的は?」「誰が参加する?」「どんな論点が出そうか?」を整理しておくことがカギになります。
アジェンダ(進行シナリオ)をつくっておくことで、どこで時間をかけるか、どのように展開するかの見通しが立ち、当日の対応にも余裕が生まれます。
2. 実践で使えるコツは“小さな仕掛け”に宿る
* 発言を要約して返すことで、「ちゃんと聴いてくれている」という安心感が生まれます。
* 意見が対立したら、「私たちの共通の目的は何でしたっけ?」と立ち戻ってみる。
* アイスブレイクも効果的。ほんの一言の雑談でも、場の空気がふっとやわらかくなります。
3. ふりかえりと改善が、次につながる
MTGのあとには、「良かったところ」「もう少し工夫できたかも」というポイントをメモしておきましょう。
他の参加者や同僚からフィードバックをもらうのも、自分では気づけない視点を得る絶好のチャンスです。
そして何より、少しでも気づいたことは次に試してみる。その繰り返しが、あなたのファシリテーション力を確実に底上げしてくれます。
■ おわりに:実践×ふりかえり=スキルの血肉になる
どんなに理論を学んでも、実際の場で“試してみる”ことなくしてスキルは定着しません。
そして、やってみたら必ず“ふりかえる”。このサイクルを繰り返すことこそが、引き出しを増やし、ファシリテーターとしての軸を育てていく最良の方法です。
最初はうまくいかなくても大丈夫。
大切なのは、「次にどう活かすか」を自分なりに見つけていくこと。
その積み重ねが、場を動かす力になっていきます。
