
アダプティブ
「計画通りにいかない」。
そんな状況、日々の仕事でよくありませんか?
例えば、
あるイベントの運営責任者、
数ヶ月準備してきた企画が前日に中止になった。
原因は天候の急変。
あの時、「次善策を考えておいて本当によかった」と心底思った・・・
というような体験。
ビジネスの現場でも同様に、
予定通りに物事が進まないことは珍しくありません。
むしろ、「変化への即応力」が問われる時代に入っているのではないでしょうか。
ここで重要になるのが「柔軟性」と「アダプティブ力」です。
アダプティブ力とは、
変化に応じて自らの考え方や行動を変える能力のこと。
これまでの経験や成功体験に固執せず、
状況を冷静に観察し、新しい方法を試す勇気が求められます。
柔軟に対応できる彼女
私の知人に、毎回プロジェクトの初期段階で「失敗前提」でプランB・プランCを考えるリーダーがいます。
彼女曰く、「失敗は前提条件。だからこそ、柔軟に対応できる余地を最初から作っておく」とのこと。まさに、柔軟性とアダプティブ力の実践者だと感じました。
一方で、日本の企業文化では「失敗=悪」という意識が根強く残っている面も否めません。私も若い頃、「失敗したら評価が下がる」と思い込み、なかなか新しい提案ができなかった記憶があります。
けれど、今では
「小さな失敗を早く経験する」ことの方が、リスクを最小限に抑えることにつながる
と実感しています。
プロトタイピング
ここでポイントになるのが、
「プロトタイピング」
という考え方。
※リーダーシップにおけるプロトタイピングとは
「完璧を目指す前に、まず形にして試してみる」ための考え方や手法
完璧を求めず、まずは試してみて、改善を重ねていく。
このスタイルは、製品開発だけでなく、人材育成や組織マネジメントにも応用できます。
もちろん、柔軟に考えることは簡単ではありません。
私自身、「こうあるべき」という固定観念に縛られていることを日々色々な場面で経験します。
しかし、「その考え方は、今の現場に本当に合っているのか?」と問い直すことで、思考の幅がぐっと広がることも経験できます。
変わり続ける、という強み
変化の時代において、必要なのは
「変わらない強さ」ではなく、「変わり続けるしなやかさ」なのかもしれません。
自分の思考や判断の癖に気づき、柔軟に修正していく。
その積み重ねが、組織全体のアダプティブ力(「適応的な」「柔軟に対応する」能力)につながっていくのではないでしょうか。
次回は、そんな変化の中で求められる「信頼」や「共感」に注目し、
人間中心のリーダーシップについて考えていきたいと思います。
