【成人発達理論をラボる】体験学習で読み解く成人発達理論わたしこそ入門シリーズ2
読者が成人発達理論に求めているものとは何か
成人がどのように認知や価値観を発展させるのか、
段階をどのように見分けるのか、
そしてどのような介入が効果的か
加えて、研修や人材育成への具体的な適用方法、
段階に応じた演習や評価尺度、
企業内で導入する際の工夫
こう言ったことを知りたい、求めている、
と言う方と一緒に、
このコラムを通じて
これらテーマを探求できればと思っています。
ここでは学術的な背景を踏まえつつ、
実務での使いやすさを重視した内容であることを
心がけます。
本稿が提供する価値は三つあります。
1、わたしたちが、成人発達理論の核心を短時間で把握できること
2、体験学習を用いた具体的な研修デザイン例を得られること
3、測定と評価の実務手順や倫理的配慮を理解できること
です。
組織では人材育成の精度向上に
教育においては学習者の自律性の促進に
個人にとっては自己理解とキャリア形成の支援に
つながるのではないでしょうか。
そして、これらを通じて、理論と実践のギャップを埋めることを目指していきます。
ここで、読み進める前に押さえておきたい用語を整理します。
成人発達理論は、
成人期における認知構造や自我の発達を段階的に説明する理論群を指します(と、わたしは解釈しています)。
体験学習はデイヴィッド・コルブによるモデルが広く知られており、具体的経験、内省的観察、抽象的概念化、能動的実験という四つのサイクルを通じて学ぶ方法です。また、この流れを組んだクルト・レビンのグループ・ダイナミクスから発展したラボラトリー方式による体験学習の循環過程という構造もあります。キーガンの発達段階モデルは「構成的発達理論」あるいは「主体-客体理論」として知られており、成人の視点の変化を段階として示します。
こうした理論背景も、これからゆっくり書き起こしていこうと思います。








