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経験を「知恵」に変える技術③

あなたの「学びの癖」は何タイプ?
〜得意を活かし、守備範囲を広げる大人の探究〜

デイヴィット・コルブは、4つのプロセスのどこを重視するかによって、個人の学習スタイルが4つのタイプに分類されることを示しました。
私たちは、類型という概念に出会ったとき「わたしは何に分類されるのかな」等に関心が向きがちですが、自身のスタイルを知ることは、自身の強みと弱みを知り、強みを活かして弱点を補完する上で極めて重要だと思います。

一緒に見ていきましょう!

学び方の4分類

私たちは日々、仕事や生活の中で様々な経験から学んでいますが、実は人によって「得意な学び方」が違うのをご存知でしょうか?

コルブは、人が経験から学ぶプロセスを「具体的経験(感じる)」「内省的観察(見る)」「抽象的概念化(考える)」「能動的実験(行う)」の4つの段階に分けました。そして、この4つのうち「どこを組み合わせるのが得意か」によって、人の学習スタイルは大きく4つに分類されるとしています。

1. 収束型(Converging)
「論理的に考え(抽象的概念化)」、それを「実際にやってみる(能動的な試み)」ことを組み合わせるのが得意なスタイルです。 問題解決や意思決定、アイデアを実践に移すことに優れています。対人関係よりも、技術的な問題や専門的な課題に論理的に取り組むことを好む傾向があります。
2. 発散型(Diverging)
「実際に体験し(具体的経験)」、それを「じっくり観察してふりかえる(内省的観察)」ことを組み合わせるのが得意なスタイルです。 ひとつの状況をさまざまな角度から観察し、その物事の価値や意義について深く考えることを得意とします。また、他者との関わりや対話を好むという特徴を持っています。
3. 同化型(Assimilating)
「論理的に考え(抽象的概念化)」、「じっくり観察してふりかえる(内省的観察)」ことを組み合わせるのが得意なスタイルです。 幅広いバラバラの情報を理解し、帰納的に考えて理論的な枠組みやモデルに正確に落とし込むことが最も得意です。人との関わりよりも、抽象的なアイデアや概念そのものに強い関心を持つ傾向があります。
4. 適応型(Accommodating)
「実際に体験し(具体的経験)」、「実際にやってみる(能動的な試み)」ことを組み合わせるのが得意なスタイルです。 新しいことに積極的に着手し、理論よりも自分の直感や試行錯誤を通じて実践的に問題を解決していくことを好むスタイルです。

このように、人によって「どう学ぶのが一番しっくりくるか(得意か)」は異なります。

ご自身の過去の学び方や問題解決のパターンをふりかえってみると、自分がどのタイプに近いかが見えてくるかもしれません。

スタイルの偏りとその克服

様々な職種職階に就く方々との出会いから、自身の成功体験に基づいて特定のスタイルに偏る傾向があることがわかり、これはコルブの主張とも合致しています。

一概には言えませんが、例えば行動力の高いリーダーは「適応型」に偏っているのをよく観ました。
深い内省や理論化を疎かにしがちな傾向も観察できました。

一方で、分析を得意とするスタッフは「同化型」に留まる傾向があると思いました。
実際に行動して検証することを恐れる場合があることも特徴的でした。

また、コルブは、真の成長は、自身の得意なプロセスを強化しつつ、あえて苦手なプロセスを意識的に回す(例えば、行動派が立ち止まって深くふりかえる、理論派が不完全な状態でも実行に移すなど)ことで達成されると主張していますが、わたしはそれを「確かに!」と思っています。

となると、組織としても異なる学習スタイルを持つメンバーを組み合わせることで、チーム全体の学習能力を高めることが可能になると言えるのではないでしょうか。(違う人と一緒に何かをするのは、結構しんどいけど:わたしの心の声)

  • コルブは学習を「事実の吸収」ではなく「経験の変換による知識の創造」と定義しています。
  • コルブのモデルは非常に影響力がある一方で、「学習プロセスは必ずしも一方向(線形)ではない」といった点やデータ不足、等と指摘を受けているという側面もあります。こうしたことを鑑みても、自身の傾向をふりかえって成長の方向性を探るための「有用なフレームワーク」と捉えるのが、良いと思います。

この記事を書いた人

marco

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