日本中のリーダーが悩んでいること⑤チームワークを高めるためには何が必要か
「チームワークを高めるにはどうすればいいのか」
これはリーダーの永遠のテーマかもしれません。
特に、メンバーそれぞれが頑張っているにもかかわらず、結果として全体がまとまらないという状況は多くの職場で見られます。
たとえば、「メンバー同士の連携不足が原因でプロジェクトが滞っている」という悩みを持っているビジネスリーダーのお話を詳しく伺うと、メンバー全員が責任感を持って取り組んでいるにもかかわらず、ゴールへの進み方が一致していなかったということがありました。
このようなとき、
どのようにしてチームを一つにまとめ、成果を出せる関係性を築くことができるのでしょうか。
今回は、チームワークを高めるためのポイントについて考えていきます。
チームビルディングの効果について
「チームビルディング」。よく使われるワードです。
もしかすると、レクリエーションやアクティビティを思い浮かべる方もいるかもしれません。
こうしたた取り組みは、メンバー間の信頼関係を深めるきっかけになります。
一点、意識したいのは、本来の目的です。
「成果を出せるチームを作る」こと
つまり、明確にメンバー間で共通された目標を立てて、それに向かって協力し合う力を育むことがポイントです。以前担当したリーダー研修で、シンプルなアクティビティを通じてメンバー同士の関係性を深める場面がありました。その中の一つに「全員で1枚のシートに座る」という挑戦がありました。最初は「無理に決まってる!」と笑い声が飛び交っていましたが、何度も試行錯誤を重ねるうちに、自然とお互いにアイデアを出し合い、役割を分担するようになりました。最終的には全員が「やればできる」「自分たちで協力し合ってやり遂げた」という達成感を共有していました。
このように、チームで協力して何かをやり遂げる体験は、職場でも応用できるヒントがたくさんあります。
メンバー間の協力を促進する方法
チームワークを高めるには、メンバー同士の協力を促すことが大切です。
以下の3つのポイントを意識してみるのはどうでしょう。
①目標を明確にする
チームの方向性がはっきりしていないと、メンバーはどう動けばよいのかわからなくなります。
「売上を上げる」ではなく、「3カ月以内に新規顧客を10件増やす」というように、具体的でイメージしやすい目標を共有することをお勧めします。
②お互いを知る時間を作る
メンバーそれぞれの強みや価値観を理解することは、信頼関係を築く第一歩です。
仕事の合間に何気ない雑談を挟むのも良いですし、ミーティングで「最近の嬉しかったこと」を共有してみるのも(とても!)おすすめです。
③感謝の気持ちを言葉にする
些細なことでも「ありがとう」と伝える習慣を持つと、職場全体の雰囲気が変わります。「昨日の資料、すごく助かったよ」といった具体的なフィードバックは、相手のモチベーションを引き出す力があります。
チーム環境を整えるための具体的な施策
さらに、チーム環境を整えるための観点もいくつか考えてみました
①情報共有を円滑にする
情報の伝達がスムーズにいかないと、誤解や混乱が生まれがちです。
例えば、タスク管理ツールを活用したり、週1回の短い進捗ミーティングを設定するだけでも、大きな改善が期待できます。
②心理的安全性を意識する
自由に意見を言える環境があると、チームの結束が強くなります。
リーダーとしては、どんな意見もまずは受け止める姿勢を持つのがおすすめです。
③振り返りの時間を取る
チームでの取り組みをふりかえる習慣も効果的です。
「どこがうまくいったのか」「次はどう改善するか」を話し合うと、メンバー同士の信頼感に変化が見えてきます。
チームワークを高めるために必要なのは、「人と人とのつながりを大切にすること」と「成果を出せる仕組みを作ること」の両方です。人間関係の基盤があるからこそ、チーム全体が一つの目標に向かって協力し、成果を積み重ねることができます。そして、その成果がまた新たな信頼や意欲につながります。どちらか一方だけではなく、両方を大切にしながら、チーム全体を育てていく感覚を持つのがポイントだと思っています。
皆さんのチームをより強く、よりまとまりのあるものにするヒントとなれば嬉しいです。