【成人発達理論をラボる】体験学習で読み解く成人発達理論わたしこそ入門シリーズ4
今回は、このおはなし ↓
研修における発達段階の扱い方と体験学習の活かし方
前回から引き続いて・・・
前回:https://0comb.com/2025/12/25/labo-3/
成人の多くは段階3から段階4にいるとされており、上位段階が人格的に優れているという意味ではありません。
それぞれの段階には固有の強みと限界があり、また段階と段階の間には移行期が存在します。
この移行期には、古い見方と新しい見方の間で揺れ動き、不安定さや葛藤を経験する(日々のわたしみたいですが・・・)ことが知られています。
研修設計では、この移行期にある人への配慮、たとえば不安定さの受容や適切な支援が重要になるようです。ここもしっかり掘り下げていきたいところです。
発達段階の理解を日常や職場での行動に結びつけると、
段階2では指示待ちや手順依存が強く、
段階3では対人調和が行動を大きく左右。
段階4では長期視野での意思決定や抽象的な原理に基づく判断が可能。職場では、評価やフィードバックの設計を段階に応じて変えることが有効です。
ここで重要なのは、発達には垂直的発達と水平的発達の二つの方向性があるという指摘です。
垂直的発達とは段階が上昇することを指し、
水平的発達とは同じ段階内でスキルや知識を獲得することを指します。
研修では両方の発達を視野に入れることで、より現実的で効果的なプログラム設計が可能になる、と言う考え方です。この辺は、研修をファシリテートする立場の人にとっては非常に関心が高いところです。
そして、
体験学習は、こうした発達段階の理解を実務に落とし込むための有効な方法ではないか、ということです。
・具体的経験を起点に内省し、
・抽象化し、
・次の行動で試行する
というサイクルは、成人が認知の枠組みを刷新するプロセスと親和性があるのではないでしょうか。
ただし重要なのは、問いの深さや課題の難易度を、参加者の発達段階に応じて調整することのようです。
概要を文字にすればするほど、興味深い!
次回は、これから書いていくシリーズの大枠の最後をご紹介しますが
ちょっとだけ長いです。(予告)








