営業時間:平日10:00~17:00

070-5054-3110

休業日:土日祝日 年末年始季節休暇

経験は、知識の始まりであり問い返しでもある

—アインシュタインが見ていた学びのかたち—

「経験が大事」
「体験から学ぶ」

私たちはこうした言葉を、よく耳にします。

時には
「知識より経験」
という表現に出会うこともあります。

そしてこの考え方は、アインシュタインの言葉として紹介されることもあります。
ただし文献的に見ると、そのままの形で彼が語った記録は確認されていないそうです。

それでも、そこに含まれている精神は、確かに彼の考え方の中心にあります。

今回は、アインシュタインが見ていた
「経験と知識の関係」について整理してみたいと思います。

経験は、知識の出発点であり最終的な確かめでもある

アインシュタインはこう述べています。

純粋な論理的思考だけでは、現実についての知識は得られない。
すべての知識経験から始まり、経験に終わる

どんなに理屈として美しくても、
どんなに理論として整っていても、
それが現実と一致しているかを決めるのは、最後は経験です。

彼は、経験は理論に対して
「Yes」とは言わない、
せいぜい「たぶん(Maybe)」か「No」だ、
と表現しました。

経験は私たちの考えを裏づけるものというより、
むしろ問い返してくる存在でもあるのです。

情報と知識と知恵は違う

アインシュタインは、外から与えられる事実と、
自分の中で理解として育つもの区別していました。

さて、わたしがアインシュタインの回顧録や彼にまつわる本を読んでとても驚いたのは、
「本で調べられる事実を暗記することに、彼は価値を置かなかった」ということです。

彼の考えを整理すると、
大きく三つの段階があることがわかります。

情報:与えられた事実やデータ
知識:経験を通して理解として結びついたもの
知恵:経験の蓄積と洞察から生まれる見方や発想

情報は外にありますが、知識は内側に育つもの。
そして知恵は、時間をかけて熟していくもの。

経験は「起きたこと」ではなく「関わったこと」

さて、経験とは、なんでしょう?

彼から教えてもらえたことは、
経験とは単に出来事が起きることではない、
ということでした。

同じ出来事でも、
どう関わったかによって意味は変わります

経験は、知識の始まりであると同時に、
理解が現実と合っているかを確かめる場でもあります。

私たちは経験によって学びますが、
同時に経験によって、自分の理解を問いかえされているのではないか、と思うのです。

この記事を書いた人

marco

関連記事

  • OJT
  • いろいろプロセス
  • グループプロセス
  • コミュニケーション
  • ファシリテーション
  • 体験学習
デューイの『経験と教育』に学ぶOJT」5回目

 ~私が24年間で気づいた経験学習の本質~ ※個人の見解が入っています […]

  • コミュニケーション
  • チームワーク
  • リーダーシップ
それ、コーチングのつもりが“圧”になっていませんか?

〜部下を伸ばすコーチングのポイント〜 コーチングのつもりが、部下を追い詰める“逆 […]

  • コミュニケーション
  • リーダーシップ
  • 職場の心理的安全性
回避の連続行動

こんな会話に出会ったことはありませんか? 少し前に、ある方から「上司と話していて […]

  • いろいろプロセス
  • まるこのファシリテータ体験記
  • 人生:LIFE
  • 体験学習
  • 成人発達理論と体験学習ラボラトリー
  • 能力開発
経験が、人の主張のかたちを変えていく

学びの循環が生み出す「対話」への変容 私たちは日々、さまざまな出来事に遭遇し、そ […]

  • チームワーク
  • リーダーシップ
チームメンバーとの日常的なコミュニケーションが大切な理由

リーダーシップの研修をしていると、「チームメンバーとの関係性を良くするにはどうし […]

  • いろいろプロセス
  • バイアス
  • リーダーシップ
「ポジティブ」とは

「ポジティブ」とは何でしょうか? 個人的には明確な定義を持っていましたが、最近、 […]