職場のハラスメント防止
「ハラスメント」は企業がより良くなっていくための大切なテーマ
以前は「いじめ」「嫌がらせ」といわれていた事案は、近年「ハラスメント」と呼ばれるようになりました。
ハラスメントは人が集まることでリスクとなりうるものです。職場でもずいぶん前からハラスメントについて深刻な問題という意識が持たれてきました。ですから「ハラスメント」と耳にするとネガティブな印象を持ちがちなわたしたちですが、本来は組織が成長していくための大切なテーマです。
ハラスメントは、企業の未来のためのテーマ
なぜならば、ハラスメントを正しく理解し、互いに良い仕事をしていく関わり方を実践することで組織の成長につながるからです。
例えば、ハラスメント事案があるにも関わらず「臭いものには蓋をする」という比喩のように無かったことにしてみたり、見て見ぬ振りをしていれば、その職場では心理的な安全が担保されることなく、むしろ互いに警戒し合うような場となって、のびのびと仕事をするどころではないでしょう。職場であるにも関わらず、業務よりも自分たちの身を守る活動の方が優先されてしまうのです。これでは、成長どころか現状を維持するのさえ難しくなります。
一方で、ハラスメントを正しく理解し、互いにどのような関わり方をすることが業務を最大限良いものにしていくのかを考え、実践することは、どのような活動でしょうか?
そうです。その通りです!
こうした活動は、企業がいまよりさらに良くなる活動です。サービスの質はもちろん、そこで働く人の働き方や生き方にまでポジティブな影響を与える活動です。
「ハラスメントの真の問題を考える」
「ハラスメントを防止する」
「ハラスメントをなくしていこう」
こうした企業活動は、あなたの企業自らの成長を促す大切なテーマであり、より向上していくための誘因になるのです。
「ハラスメント研修」の実施に二の足を踏む企業・・・
最近では、Z世代(いわゆるaround20)への指導が難しいという声をよく聞きます。指導する側との価値観や考え方のギャップが大きいから、というのがその理由です。
こうしたことからも伺えるように、
価値観が違う相手や、習慣が違う相手と仕事を一緒にするのは容易な取り組みではありません。
自分と差異が大きい相手との連携は難しいものです。別の言い方をすれば難題とでもいいましょうか。
ハラスメントも、こうした「差異が大きい相手」との間でよく起こりますから難題と捉えられているようです。
難題は、何時も後回しにされがちです。
ハラスメントも同じ。何か損失が発生した時点で一度に注目され、わんさわんさと取り扱われはするものの、実質的にあからさまな損失が発生していない時点では後回しにされがちです。そして、わんさわんさが収まれば、また後回しにされてしまったりします。
これでいいのでしょうか?
ここで、最初の1行目をもう一度お読みいただきたいのです。
<<1行目>>
以前は「いじめ」「嫌がらせ」といわれていた事案は、近年「ハラスメント」と呼ばれるようになりました。 |
わたしたちは以前からいじめや嫌がらせが問題だといい続けてきています。ずっとずっと昔からです。わたしが生まれるずいぶん前から、いじめや嫌がらせを忌み嫌う人が多かったと思います。
ではなぜ、いじめや嫌がらせ、つまりハラスメントは忌み嫌われてきたのでしょうか?問題だ、と考えてきたのでしょうか?
いじめや嫌がらせといったハラスメント背景には、権利の侵害があります。 |
そうです。ハラスメントは、働く人の権利の侵害に及んでいるかどうかといった私たちの尊厳に関わる部分の問題だからです。ですから、こうした問題について、組織の中で互いに意見交換をしたり意識を高めたりそれぞれが自分の言動に責任をもって仕事をするようになることは、ネガティブなことなどではなくむしろ未来のためのポジティブな取り組みに他なりません。
複雑化してきたハラスメントの内容
すでに日本でも労働者と事業者という関係の中で、ハラスメントの問題も法整備がなされていますが、最近ではその内容が複雑化してきています。
ハラスメントという言葉が一人歩きして、すぐにハラスメントだと騒いたり、いわれることを恐れて職場での関わり方が消極的になったりなど、負の連鎖も起こっているケースも散見します。
ハラスメントを私たちが問題だと感じるかどうかは、人の権利の侵害に及んでいるかどうかという観点からきているという話はすでに述べましたが、ハラスメントが起こるその真の問題点(中心となる要因)はコミュニケーションです。ところが、これが置き去りにされがちになっているのが最近の傾向です。
忘れられている真の問題点
最近では、本来の職場の安全性を創造する(守り、育てる)という目的が忘れられて、
「これはハラスメントなのか」
「ハラスメントではないのか」
といったことが議論の中心になることがあります。
また、
「ハラスメントと認定されなかったから大丈夫」
「措置義務に準じて規定を作っているから大丈夫」
といった声も聞かれます。
法制化された意味を含まない「処置的な理解」が先行してしまっているなどにより、ハラスメントへの理解がなされる機械の損失となり、その結果、ハラスメントの相談内容は以前より複雑化してしまっているのです。
ハラスメント防止研修の意味
時代の移り変わりにより変化した価値観や多様性、ハラスメントとはどういうことを言い、何が問題でなぜいけないのか、具体的にはどのような言動がハラスメントと認定しうるのか、など、社内全体でハラスメントについて正しく理解してもらうことが必要です。
この取り組みは、未然にハラスメントを防ぐことにもつながります。
ハラスメント防止研修が推奨されている理由
ハラスメントを未然に防ぐ対策で最も効果が期待され、実施しやすいのが、ハラスメント教育研修です。
研修は、管理者・一般職など全階層を対象に実施して、
定期的・継続的に実施することで効果を実感できます。
研修の実施方法
組織こうどう研究所のプログラムは、ハラスメントの真の問題に目を向けて、どういった言動がハラスメントに認定しうるのか、どのような言動が職場での心理的な安全性の向上につながるのかをテーマにした、
『よくわかる!ハラスメントの言葉と行動、その理由』研修
『マネるだけでできる!ハラスメント相談を受けた時の対応』研修
のプログラムをご用意しています。
年間616件のハラスメント相談を受け付けた実績を持つ講師がお届けする、超実践型の研修です。