ちょっとドギツイタイトルですみません。
だけどわたし、気づいてしまったのです。
皆さん、部下に何か注意をした後に
「ありがとうございます」って言葉を添えたこと、
ありませんか?
「だけど、取り組んでくれてありがとう」と伝えると
部下が気持ちよく注意も受け入れてくれるかな、
と思います。
だって、「ピークエンド」って学んだですもの。
ですが、その言葉が逆効果になってしまうこともあるんです。
今回は、なぜ「ありがとうございます」が思わぬ相手の感情を引き出してしまうのか。
そしてどうしたら効果的なコミュニケーションができるのかのお話しなのです。
「ありがとう」の言葉が届かない理由
例えば、部下が「報告が遅れがち」な場合を考えてみましょう。
こんなとき、上司として「タイムリーな報告が大事だよ」と注意し、
その後に「でも、報告してくれてありがとう」とフォローの言葉を付け加えるとします。
ここで「ありがとうございます」を伝えたものの、
意外にそれが相手には響かないことがあります。
なぜかというと、
注意が長くなってしまうと相手が「しつこい」と感じやすく、感謝の言葉が上滑りになってしまうからです。
人は、注意を受けると、最初の1分ほどは緊張もあり内容に集中できますが、
それが3分を超えると「いつまで続くんだろう」と感じ、
内容よりも感情的な反発が出やすくなると言われています。
それと、長い場合は、
往々にして同じことを複数回繰り返し伝えていることが多いのです。
「何度も言えば印象に残る」
「いろんな例を出せば相手の理解が深まる」
というのは、現実的ではないようです。
そして、長々と注意された部下は
「これ以上は聞きたくない」と冷静に受け入れる余裕がなくなってしまうんですね。
部下の立場で考えると、
「もう、わかったから。いつまで続くんだ・・・」
と感じる場合もあります。
こうなると、もはや「ありがとうございます」という言葉は
形骸化してしまいます。
短くシンプルな注意が、効果的な理由
この3分の「壁」を避けるために、
注意をできるだけシンプルに、1分以内、長くても3分以内に収めること
を意識してみるのはどうでしょう。
注意が短いと、相手も理性的に話を受け止めやすく、
内容が伝わりやすくなります。
そして、注意が簡潔だと、
その後に伝える「ありがとうございます」という感謝の言葉も自然に感じられます。
例えば、「報告が遅れがち」の部下に対して、こう伝える方法もあります:
「報告のタイミングが少し遅れがちなので、できるだけ〇〇までには共有してもらえると助かるよ。確認してくれてありがとう。」
こうして短く指摘をすることで、
相手も内容をすっと受け入れやすくなります。
長々と説明するのではなく、
要点をシンプルに伝えることで、
部下も自分がどこを改善するべきかが明確に理解できます。
ここで「ありがとう」と伝えられれば、
「注意されている」よりも「支えられている」という感覚が生まれやすくなると思います。
タイミングも大事
感謝の言葉を伝えるタイミングも効果的なポイントです。
注意の直後に感謝を伝えるよりも、
例えば、部下が改善の兆しを見せてくれたときに
「報告のタイミングが早くなってきたね、ありがとう」
と声をかけるのもいいかもしれません。
感謝のタイミングを少し工夫することで、
部下は自分の努力が評価されていると感じやすくなり、
「成長している」と感じられるのです。
「ありがとうございます」を効果的に使うために
「ありがとうございます」という一言は、
もちろん大切です。
ただ、それをどう伝えるかで
部下の受け取り方が大きく変わります。
ぜひ、短くてわかりやすい注意と、相手が成長を感じられるタイミングでの感謝を心がけてみるのはどうでしょう。
それだけで、部下とのコミュニケーションが
より効果的で信頼に満ちたものになるかもしれません。
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