ー 私たちの中にある「無意識の思い込み」
アンコンシャスバイアス(Unconscious Bias)とは、
意識せずに持っている偏見や思い込みのことです。
これは、私たちが意識しないうちにさまざまな経験や環境から影響を受けて形成されています。
たとえば、自己紹介で「技術系の仕事をしています」と言うと、
「技術職は男性が多いから、この人もきっと男性だろう」と思ってしまったり、
逆に「保育士をしています」と聞くと「保育士だから女性だろう」と
無意識に想像することがあるかもしれません。
私も、「工事現場の監督をしている山本さん」の話を聞いた時、
男性だと思い込んでしまいました😥
実際には、一人ひとりの得意なことや能力は多様であり、
性別や年齢だけで判断するのはもったいないかもしれません。
ですが、こうした思い込みは知らず知らずのうちに、
職場でのコミュニケーションや日々の行動に影響を与えることがあります。
アンコンシャスバイアスがもたらす影響 ー 日常の場面での思い込み
この無意識の偏見は、
さまざまな場面で私たちの考えや行動に影響を与えています。
- 採用や昇進の場面での偏り
たとえば、採用担当者が応募者を見たとき、「この人は見た目がしっかりしているから頼れそうだ」と無意識に思ってしまうことがあります。あるいは、年齢が若いというだけで「経験が浅そう」と判断してしまうこともあるかもしれません。本当はその人の経験やスキルを見るべきなのに、こうした思い込みがあると公平な判断が難しくなることがありますね。
人生100年、と言いながら、50歳代の転職はハードルが上がりますし、
定年後の再就職の壁は厚くて高いです。
人生100年じゃぁないんですかいっ!て叫びたくなります。 - 日常のコミュニケーション
職場で「この人には話しかけやすいけれど、あの人には意見が伝わりにくそう」と感じることはありませんか?これは単に話し方や表情から受ける印象かもしれませんが、無意識のバイアスが影響していることもあります。
私の場合は、
たとえば、ビジネスで成功している人や、おしゃれで高級なものを身に着けている人を見ると、「この人には話しかけても自分のことなんて気にかけてもらえないだろう」と感じてしまいます。
見た目や肩書きなどから「この人は自分とは違うタイプだから話が合わないかも」と無意識に判断してしまうことはよくあります。特に第一印象や外見の影響で「この人とは話しにくそう」「きっと忙しくて私には時間を割いてくれないだろう」と思い込むことも、アンコンシャスバイアスが影響しているケースです。
こうした思い込みがあると、どうしても一部の人とだけ意見交換するようになってしまい、気づかないうちに他のメンバーを距離を置いてしまうかもしれません。
(実際、置いてしまっているわけですが😥)
アンコンシャスバイアスが生まれる理由
この無意識の偏見は、
私たちが過去の経験や社会の中で得た情報に基づいて生まれます。
人は、短時間で判断しなければならないとき、無意識に自分の中にある「パターン」や「ステレオタイプ」を頼りにすることがあります。
小さい頃からテレビや雑誌、インターネットを通じて見てきた
「こういう職業の人はこういうイメージ」
という情報が、無意識のうちに蓄積されていって、
自分の意識していない部分で「こういう人はきっとこうだろう」と思ってしいます。
これが、アンコンシャスバイアスの源といえるかもしれませんね。
代表的なアンコンシャスバイアスの種類
無意識のバイアスにはいくつか種類があり、
特に代表的なものは以下の通りです。
- ハロー効果
たとえば、「この人は有名な大学を出ているから仕事もできるはずだ」と一つの情報でその人全体を評価してしまうことです。実際には、その人の実績や考え方を見てから判断したほうが良いのですが、無意識に「一部の情報」から良い印象や悪い印象を持ってしまうことがあります。 - ステレオタイプバイアス
たとえば、「女性は感情的になりやすい」「男性は冷静に判断する」といったような、社会で広まっている固定観念に基づいた偏見です。このバイアスがあると、職場での役割分担や評価が公平でなくなるかもしれません。 - 自己確認バイアス
これは、自分が信じている考えや意見を確かめるために、それに合う情報ばかりを集めてしまうバイアスです。たとえば、「若い人は技術に詳しいはず」と思っていると、それに当てはまる情報ばかりを重視してしまうことがあります。
アンコンシャスバイアスへの対策 ー 無意識の思い込みと上手につきあうために
無意識の偏見を完全に取り除くのは簡単ではありませんが、
少しずつ意識して行動することで、
その影響を減らすことができるかもしれません。
いくつかの対策をピックアップしてみました!
- 自分のバイアスに気づく
まず、自分がどのようなバイアスを持っているかを知ることが大切です。日々の生活や仕事の中で、「なぜこの人にこう感じたんだろう?」と考える習慣を持つと、自分の中にある思い込みに気づきやすくなりますよ。 - 多様な意見を聞く
職場や友人同士で、さまざまな背景を持つ人の意見を聞くことで、無意識のバイアスが和らぐことがあります。同じテーマについても異なる視点を持つ人の話を聞くと、自分の考えが柔軟になりますよね。 - 採用や評価の基準を見直す
職場での採用や評価の際に、「なぜこの人を選んだのか」「評価の基準は公平か」を見直してみるのもおすすめです。特定の特徴だけで判断するのではなく、その人の実績やスキル全体を見て判断することで、無意識の偏見にとらわれずに公正な評価ができるかもしれません。
アンコンシャスバイアスとつき合っていくために
アンコンシャスバイアスは私たちの誰にでもあるものですが、
それを知り、少しずつ意識することで
日々のコミュニケーションや意思決定に変化が生まれます。
無意識の偏見にとらわれずに、
相手の本当の姿や能力を見つめることができるようになると、
より良い人間関係や職場環境が築けるかもしれません。
向き合って、少しずつ意識を変えていくことで、
多様性を尊重し合える社会に近づくことができるのではないか、
と思っているちぴぃヒラサワです。
ぜひ、ご利用ください。
当研究所では、研修のご導入をご検討の企業担当者の方に向けて
無料相談会を開催しています。
ヒューレット・パッカード社の創業者が残した「人の成長なくして企業の成長はない」というメッセージは、その後リーマンショック等を経て事実上各社で証明され続けている実態があります。こうしたことからも、企業では社員を育成するための様々な研修を企画されていることと思います。
当研究所では、研修のご導入をご検討の企業担当者の方に向けて企業様ごとの個別無料のオンライン相談会を開催させていただいております。お気軽にお問合せ・お申し込みください。
そのほか、自社の研修を新たに導入することに関するご相談をオンラインでお受けしています。
・現状ではどういった研修を導入すると良いのか
・研修はどの頻度で実施すると良いのか
・フォローアップはどのように進めると効果があがりやすいのか
・階層ごとにどういった教育が必要なのか
・自社の教育体系施策を作成したいが、作り方がわからないし現実的かがわからない
など、従業員育成に関するあらゆるご相談を無料でお受けしております。
ご希望の方は、以下のお申し込みフォームからお申し込みください。
追ってご連絡をいたします。
ぜひ、無料個別相談をご利用ください。
組織こうどう研究所