「言い訳が多い上司」や「その場しのぎの説明ばかりするリーダー」の部下につくと、いろいろと大変なことに遭遇します😰。一見すると上手に場を収めているように見えますが、実は部下の立場からは、とてもガッカリの印象を受け、信頼を持てなくなってしまうようにもなっていきます。
「詭弁」は、相手を納得させるための表面的な理屈や言い逃れのことを指します。
詳しくは🔻こちらに解説しました!ご覧いただけると嬉しいです。
今回は、詭弁がもたらす問題を一緒に見ていきたいと思います。
詭弁が生まれる理由と影響
多くの場合、詭弁は「その場を取り繕いたい」という心理から生まれるようです。
リーダーとして、すべての質問に答え、すべての問題を即座に解決するべきだと感じてしまっている場合、そうなってしまうことが多いようです。しかし、このような態度は思わぬ形で部下に悪影響を与えます。
部下の視点から見た詭弁
例えば、あるプロジェクトで部下が「この目標設定には無理があると思います」と指摘したとします。
その際、リーダーが「いや、これは会社の方針だから」「最初からそう決まっているんだ」と言い返してしまうとどうなるでしょうか。
表面的には議論が収まるかもしれませんが、部下は「自分の意見が軽視されている」と感じ、やる気を失います。
詭弁がチームに与える影響
詭弁を多用するリーダーがいると、次第に部下は意見や提案を出さなくなります。
「どうせ上司はまともに答えない」「本気で取り合ってもらえない」と思わせてしまうからです。
結果として、チーム内のコミュニケーションが減り、問題が表面化する前に対処できなくなります。
信頼喪失の生現場
過去に研修を担当した企業のケースです。
C部長は、部下からの意見や質問に対して、よく「それはお前たちの努力次第だ」と答えていました。部下たちは最初のうちはその言葉に奮起していましたが、次第に「具体的なサポートがない」と不満を抱くようになりました。
さらに、ある会議で部下が「このプロセスではクライアントの要望に応えられない」と発言をした際、C部長は「いや、これは業界の常識だ」と反論。実際にはその「常識」はC部長自身の経験と思いでした。この一件が大きなきっかけになって、C部長に重要な情報を進んで共有しなくなりました。
この後、チームの動きがギクシャクしていきパフォーマンスが大きく低下したのは、イメージしていただけるのではないかと思います。
詭弁を避けるためにできること
詭弁を防ぐには、相手の話をよく聞き、話の本質を中心に話を進めることが大事でしょう。
それは、相手と誠実に向き合う姿勢を示すことでもあると思います。信頼関係を築くことができます。
1.理由を明確に説明する
「これが方針です」と言うだけではなく、「この方針が設定された背景にはこうした理由があります」と具体的に説明することで、部下の納得感を高めることができます。
2. 部下の意見を受け、その本質を扱う
「あなたが言いたいことは、〜〜だと理解したよ。間違えていないかな。」(センスのないセリフ例ですみません😰)等と、確認をとってみると良いでしょう。自分でも気づかないうちに話をずらしてしまい、自分の言いたいことを主に会話を進めていることもあるものです。
リーダーシップにおける誠実さの重要性
研修の場では、「リーダーとして完璧であろうとすることが、かえって信頼を失う原因になる」というテーマで以前もコラムを書いたことがあります。
関連記事 リーダーが迷いや葛藤を抱えたときの方向性の示し方
リーダーが完璧である必要などなく、部下と同じ目線に立ち、一緒に課題を解決する姿勢がチームを強いものにしていくと思います。詭弁は、一時的に場を取り繕うことができても、長い目で見れば信頼を失う行為です。一方、誠実に向き合うリーダーは、たとえ答えがすぐに見つからなくても、部下の信頼を得ることができます。その信頼が、チーム全体の団結やパフォーマンス向上につながるのです。
自分のコミュニケーションの取り方の癖を把握するために、詭弁とは何かをよく理解して、ワークシートなどを使って自己チェックをしてみるのもありです。そして、「どうするのが誠実なのか」を考えてみる。それだけでもリーダーとしての言動が変わるかもしれません。その一歩が、部下との信頼関係を深めるためのスタートになるはずです。
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