
「上司の決断を待っていたら、いつまで経っても動けない…」 こんな経験をしたことはありませんか?
リーダーの決断は、チームの進む方向を示す羅針盤のようなものです。
決断が遅れると、チーム全体が迷走し、最終的には士気の低下や業務の停滞を招くことになります。
特に、ビジネスの世界ではスピードが求められる場面が多いため、「どうしようかな…」と迷い続けるリーダーがいると、メンバーは次第に不安を感じるようになります。
では、なぜリーダーは決断できなくなるのでしょうか?
そして、その影響を受けたメンバーはどのような困難に直面するのでしょうか?
今回は具体的な事例を交えながら考えていきます。
なぜ決断できないのか〜決断と価値観〜

リーダーが決断できなくなる理由はいくつかありますが、その多くは「価値観が明確になっていない」ことに起因します。
例えば、
- 完璧を求めすぎてしまう → すべての選択肢を考慮しようとするあまり、なかなか決断できない。
- リスクを過度に恐れる → 「もし失敗したら…」と考えすぎてしまう。
- 他人の評価を気にしすぎる → 「この決断をしたら、どう思われるだろう」と周囲の反応を過度に気にする。
しかし、ビジネスの世界では「決めないこと」自体がリスクになることもあります。決断しないことで、チームは停滞し、競争に負けてしまう可能性が高まります。
リーダーが決断しやすくなるためには、「何を大切にするのか」という価値観を普段から明確にしておくことが大切です。価値観が整理されていれば、選択肢を見たときに「自分たちが大事にするものに合っているか」という基準で判断しやすくなります。
決断できないリーダーに翻弄されたメンバーの事例

以前、ある企業の研修で聞いた話ですが、こんな事例がありました。
あるプロジェクトチームでは、新しいマーケティング施策の方向性を決める必要がありました。しかし、リーダーが「A案とB案、どちらがいいかな…?」と悩み続け、なかなか決定しません。
メンバーは「どちらでもいいから早く決めてほしい」と思っていましたが、リーダーは「もう少し情報を集めてから」と先延ばしにするばかり。結局、十分な準備期間が取れず、施策の実行が遅れ、そのプロジェクトは成功とは程遠い、ただ着手しただけのものになりました。
このような状況が続くと、
- メンバーがリーダーに意見を求めなくなる。
- 「どうせ決まらないから」と、主体的に動かなくなる。
- 判断の遅さにイライラし、チームの雰囲気が悪くなる。
などの状態に陥りがちになります。そして結果的に、「決断できないリーダー」のもとでは、メンバーのモチベーションが下がり、チームの生産性も低下してしまうのです。
ましてや、タイミングを逃したり、安易な判断をしてしまい思ったような結果を得られないこともあります。
いつも価値観を考えておこう

決断力を高めるためには、普段から「自分は何を大事にしたいのか」を意識しておくことが大切です。
例えば、
- 「スピードを重視する」なら、ある程度の情報が揃った時点で決断する習慣をつける。
- 「チームの意見を尊重する」なら、事前にメンバーと議論する時間を設ける。
- 「顧客満足を最優先する」なら、顧客の意見を取り入れるプロセスを組み込む。
価値観が明確であれば、迷ったときにも「何を優先するべきか」が分かり、明確に決められるし、その理由もメンバーに説明することができます。決断のスピードも上がります。
また、完璧な決断は存在しません。「とりあえず決めて進めてみる」「必要なら途中で軌道修正する」という柔軟な姿勢も大切です。
リーダーの決断は、チームの方向性を示す重要なもの。だからこそ、迷ったときは「何を大切にするか」という軸を持ち、勇気を持って決断してみるのはどうでしょうか?
チームを動かすリーダーの決断力、ぜひ意識してみてください。

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