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仕事の「優先順位付け」と「行動目標」で働き方が変わる

仕事における優先順位の重要性

朝出社するとメールが20件、急ぎの案件が3つ、部下からの質問が5つ…。
こんな状況、皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。

私も以前は「全部大事だから」と思い、目の前のことに手当たり次第に対応していましたが、結果的に重要な案件に十分な時間を割けずに後悔することがよくありました。

優先順位付けは単なる時間管理の問題ではなく、チーム全体のパフォーマンスを左右する重要な要素です。ある製造業の管理職の方と話した際、「何から手をつけるべきか明確にしておくと、部下も動きやすくなる」という言葉が印象に残っています。リーダーが優先事項を示さないと、チームはバラバラの方向に力を注いでしまいます。

研修においても同様です。
限られた時間とリソースの中で、何を優先して学ぶべきか。その選択が企業の成長に直結すると思っています。

優先順位の付け方

優先順位付けの方法は様々ありますが、私が特に実践して効果を感じたのは「重要度×緊急度」のマトリクスです。
多くの方がご存知かもしれませんが、日々の忙しさに追われると、この基本的な考え方を忘れがちになります。

以前、あるIT企業の研修で「緊急だけど重要ではない」タスクに時間を取られすぎているマネージャーが多いことが判明しました。彼らは常に「火消し」に追われ、本来注力すべき「重要だけど緊急ではない」戦略的な業務に時間を割けていなかったのです。

私自身の経験では、毎朝15分だけ「今日取り組む3つの重要タスク」を決めることで、その日着手する業務にブレがなくなりました。これは単純ですが、意外と実践している方は少ないようです。

また、部下との1on1ミーティングでも優先順位の共有は欠かせないと思います。
「あなたが今取り組んでいることの中で、最も重要だと思うことは何?」と問いかけると、意外な認識のズレが見つかることがあります。私自身、コーチングの場では、クライアントに優先順位を明確にする問いかけをすることはよくあり、共有できることによりクライアントの目標達成に近づく経験ができます。

行動化へのステップ

優先順位が決まっても、それを実際の行動に移すのは別の課題です。
理想的な計画は立てられても、日々の業務に埋もれて実行できないというのは珍しくありません。

私が効果的だと感じた方法は、大きな目標を具体的な行動ステップに分解することです。例えば「営業力強化」という抽象的な目標ではなく、「週に2件、新規顧客にアプローチする」という具体的な行動に落とし込みます。

ある小売業の店長研修では、「売上を上げる」という漠然とした目標ではなく、「朝礼で1つの商品知識を共有する」「接客時に必ず一つ関連商品を提案する」といった具体的行動を設定したところ、実践率が大幅に向上しました。

行動目標を立てる際のコツは、「誰が」「いつまでに」「何を」「どのように」するかを明確にすること。そして、その進捗を定期的に確認する仕組みを作ることです。

仕事のストレスを軽減する

優先順位付けと具体的な行動目標の設定は、実はストレス軽減にも大きく貢献します。
「やるべきことが多すぎて何から手をつけていいかわからない」という状態そのものが、大きなストレス要因だからです。

私も以前は終わらない仕事のリストに圧倒され、夜も眠れないことがありました。てっぺんごえ(24時を越すこと)は珍しいことではなかったのです。しかし「今日はこの3つだけ」と決めて集中することで、心理的な負担が格段に減りました。

また、チームのストレス軽減にも有効です。ある営業部門では、「今月はこの2つの施策に集中し、他は来月以降に回す」と明確にしたところ、チーム全体の残業時間が30%減少したという事例もあります。

優先順位と行動目標が明確になると、「今取り組んでいることは本当に意味があるのか」という不安も減ります。これは特に若手社員の育成において重要で、彼らが自信を持って業務に取り組める土台となります。

私たちは限られた時間とエネルギーの中で働いています。すべてを完璧にこなすことは不可能です。
だからこそ、「何に集中するか」「どう行動に移すか」を意識的に選択することが、私たち自身の成長と組織の発展につながるのだと思います。

あなたの組織では、優先順位と行動目標がどのように共有されていますか?
明日からの小さな一歩として、「今週最も重要なこと」をチームで共有してみるのはいかがでしょう。


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marco

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