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自己開示が育むリーダーシップ

自己開示とは

「先週の会議、正直私は緊張していました」。
あるチームリーダーがミーティングでこう話し始めたとき、部屋の空気が一変した経験をわたしは持っています。

自己開示とは、このように自分の考えや感情、経験を他者に伝えること。ビジネスの世界では「弱さを見せるべきではない」という古い価値観が根強く残っていますが、適切な自己開示は、むしろ信頼関係を深め、チームの結束力を高める強力なツールになります。
私自身、教育ファシリテーターとして24年間活動する中で、研修の場でのリーダーの一言が、チーム全体の心を開く鍵になる場面を何度も経験してきました。自己開示は単なる「心の内を明かす行為」ではなく、リーダーシップの本質に関わる重要なスキルなのです。

自己開示ができるリーダーとできないリーダー

ある製造業の中間管理職研修で印象的な場面がありました。
Aさんは失敗談を笑顔で共有し「その経験から学んだことが今の私の強みです」と話しました。
一方Bさんは理論武装と自分の見解を論じて、終始完璧なリーダー像を謳っていました。

後で聞いた話ですが、Aさんの部署は「コミュニケーションがうまくいっている(研修担当部署談)」そうです。おそらく、「相談しやすい」「失敗を隠さずに報告できる」環境ではないだろうかということでした。それが影響していると思われますが、実際にプロジェクトの進行において、早期の問題発見・解決につながっているとの内情も知りました。
対照的にBさんの部署ではそういった雰囲気はないそうです。
例えば、「ミスを指摘されるのが怖い」「報告のハードルが高い」という気持ちがメンバーにあるかもしれない、ということでした(研修担当部署談)。

自己開示ができるリーダーは、「私も完璧ではない」というメッセージを発信することで心理的安全性を生み出し、チームの創造性や問題解決力を引き出す照明のような感じかな、と(勝手に)イメージをしました。そうであれば、自己開示を避けるリーダーの下では、メンバーも本音を隠しがちになり、問題が潜在化するリスクが高まるのではないでしょうか。という仮説も立てられました。

どこまで自己開示をするか

もちろん、自己開示には適切な「さじ加減」が求められます。

ある金融機関の役員研修で、参加者から「何でも話せばいいというものではないですよね?」という質問を受けたことがあります。

その通りです。個人的な悩みをすべて吐露することは、リーダーとしての信頼を損なう可能性もあります。重要なのは、「なぜ、何のために開示するのか」という目的意識です。チームの成長や課題解決に寄与する自己開示と、単なる自己満足のための吐露は明確に区別すべきでしょう。

私の経験では、「この失敗から学んだこと」「このプロジェクトで感じた不安とその乗り越え方」など、成長につながるストーリーを含む自己開示がプラスの影響力という効果があるように思います。成長する姿勢を見せることは、リーダーシップにつながるようです。

人生を左右する貴重な行為「自己開示」

ある製薬会社の新任管理職が私にこう打ち明けました。
「平澤さん、自己開示って勇気いりますね。」

いや確かに、そうです。
個人的にも、それを感じる場面はよくあります。

しかし、その信任管理職はこう続けました。
「でも、やってみたら部下との距離がとても縮まりました」。

(繰り返しになるのですが)自己開示は確かに勇気のいる行為です。しかし、その一歩が組織文化を変え、イノベーションを生み出す土壌を作ると思います。ハラスメント相談の現場でも、問題の多くは「話せない職場環境」から生まれています。適切な自己開示が浸透した組織では、ハラスメントの早期発見・解決も可能になるのではないでしょうか。

リーダーは部下に対して、目的意識を持った、ちょっとしたエピソード自己開示をするコミュニケーションが、必要なのかもしれません。「先週の決断で迷いがあった」「このプロジェクトで学んだこと」など、あなたの等身大の姿を少しだけ見せてみる。その一歩が、チームの心理的安全性を高め、組織全体の成長という大きな何かにつながるのではないでしょうか。

自己開示は単なるコミュニケーション技術ではなく、職場に信頼と協力の文化を育む、人生を左右する貴重な行為なのだと、思います。


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marco

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