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感情は“厄介なもの”ではなく、“知性”

リーダーとして長く現場に立っていると、
「感情を出さないほうがいい」「冷静であるべきだ」
という言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。

確かに、感情に振り回されて判断を誤ることもあります。
けれど、感情を抑え込もうとするほど、
自分の中の“何か”が固まっていく感覚を覚えたことはないでしょうか。

感情とは、理性の敵ではなく、私たちの中にあるもう一つの知性です。
Six SecondsのEQ理論では、
「Emotions are data, not directives(感情は命令ではなく、データである)」
  ダニエル・ゴールマン「EQリーダーシップ」日本経済新聞出版
という考え方があります。

感情を“扱う”のではなく、“読み解く”。
そこに、リーダーシップの成熟がある、という考え方です

■ 感情は「自分の価値」を知らせる信号

たとえば、「焦り」は、“もっと準備したい”という自分の願いの表れかもしれません。
「怒り」は、“大切にしている価値が踏みにじられた”ときに湧き上がるものです。
「悲しみ」は、“失ったものの大きさ”を知らせてくれます。

感情は、私たちの中で起きている出来事を知らせるセンサー。
そこに耳を傾けることで、
自分の判断や行動をより丁寧に選べるようになる、とゴールマンは主張していることがわかりました。

つまり、感情はコントロールする対象ではなく、
思考を深め、行動を導くための情報源。

しかし・・・・これがなかなか私には難しいわけで💦

■ 感情を翻訳できるリーダーが、場の空気を変える

チームの中でも同じことが言えます。
部下が反発しているように見えるとき、
その裏には「理解されていない不安」や「信じてほしい気持ち」が
隠れていることがあります。

沈黙の中にも、
「失望」や「諦め」、あるいは「言葉にできない思いやり」が潜んでいることもあります。

感情を“問題”として切り捨てるのではなく、
「そこには何があるのだろう?」と問い直す。
この姿勢が、チームの関係を動かすことへとつながる。

例えば、リーダーが感情の背景を読み解けるようになると、
場の空気が変わり、沈んでいた力が動き出す。
それは、感情を恐れず、感情と協働できるリーダーが生み出す変化。

学んだことを、自分の言葉で意訳してみました。
理解した内容、あっているかなぁ・・・。

↑こんなふうに理解した上で、リーダーへの問いかけを考えてみました。

■ リーダーへの問い

あなたは今、自分の感情をどう扱っていますか?
抑えていますか? 見ないようにしていますか?

感情は、リーダーを混乱させるものではなく、
チームを導くためのコンパス。

感情を無視するのではなく、
「この感情は何を伝えようとしているのか」と問う。
その小さな問いが、関係を変え、組織を変える力になると思います。

感情は、リーダーの最大の知性。
感情をデータとして扱うとき、リーダーシップは人間らしい力を取り戻す。

今回、ポジティブを考えることから端を発したEQ考。
第1回では、「ポジティブとは、もう一度歩き出す力」。
第2回では、「つながりの再生は、組織の希望を取り戻す力」。
そして第3回は、「感情は、リーダーの中に眠る知性」。

人の変化とは、外から押しつけるものではなく、
内側から理解し、選び直す力によって起こるという考え方でした。

最後に、私が考える「ポジティブな見方」を改めて整理してみました。
リーダーが感情とともに生きるとき、
組織の中に“人の温度”が生まれる。


こんな感じかな。
いずれにしても、
言葉を変換する「だけ」ではない、
ということを深く学べた経験でした。  

学びって、尊い!
学びが明瞭になってよかった!

この記事を書いた人

marco

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