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同僚との接し方の新しい常識!? 第2回目

同僚との接し方の基本ルール

「辞めたい」と思った日

これは、わたしが40代だった頃のことです。
どうしても相性が合わない仕事での関係者がいました。
その人のちょっとした言動にイライラし、毎日ストレスを感じていました。

ある朝、目が覚めた瞬間に思ったんです。
「もう、この仕事を受けるのはやめよう」 と。

それくらい追いつめられていました。


けれど、その日の夜、ふと立ち止まる瞬間がありました。
「どうして、あの人をこんなに嫌いだと思うのだろう?」
そう思い、紙に気持ちを書き出してみたんです。

ノートを半分に割って、
左にその人の言動  右に自分の気持ち

すると、意外なことがわかりました。
わたしが嫌いだったのは “人格” ではなく、
その人の「行動」だった のです。

そして、その行動の裏には、相手なりの事情や不安があるのかもしれないと気づきました。
考えてみると、自分の言動にも背景があるわけですから、
相手にもある、と考えたほうが妥当なのに、
わたしは、その可能性に気づいていなかったんですね・・・😰

その瞬間、少しだけ心が軽くなったのを覚えています。
(もちろん、すべてが解決したわけではありません。でも、前に進むきっかけにはなりました)

「同僚が嫌いすぎて辞めたい」その理由を探ることが第一歩

コーチングの場面で、「同僚が嫌いで仕事が辛い」という声をよくいただきます。

そんなとき、立ち止まって一緒に考える、という時間を持ちます。

考えるヒントをいくつか挙げてみます。

・相手のどんな行動がストレスなのか?

・その行動は、自分の何を刺激しているのか?

・本当に相手だけが原因なのか?

これは、正直しんどい作業です。
自分の感情と向き合うのは、いつだって辛いものです。
でも、向き合ってみることで見えてくるものがあります。

わたしの場合は、
「相手が早口で話すこと」
「自分の価値観を押し付けてくること」
にイライラしていたのですが、
考えてみると、わたし自身も慌てると早口になってしまうタイプですし、
自分の思いや考えを押し通そうとすることもあります。

つまり、相手は “わたし自身を映す鏡” になっていたのです。
自分の考えの正確性にこだわって表現すると、
「相手はわたしの課題を浮き彫りにする鏡」

気づいた瞬間、複雑でしたが(笑)、
同時に少し冷静になれました。

よくある3つのケースから学ぶ

研修現場では、さまざまなケースが語られます。
その中から、特に多い3つをご紹介します。

ケース1:意見が合わない同僚

会議で意見が食い違って気まずくなる…誰にでも経験があります。

【思考のヒント】
・「意見が違うこと」と「相手を否定すること」は別物
・意見の背景を丁寧に聞いてみる
・少しでも共通点を探す
うまくいかない日もありますが、「理解しようとする姿勢」が関係を変えます。

ケース2:態度が悪い同僚

挨拶しても返ってこない…。これは心が削られます。
でも、こう考えると少しラクになります。
【思考のヒント】

・相手の態度は、自分の価値を下げるものではない

・必要最低限のコミュニケーションだけ整えておけばよい

・相手の事情は自分には分からない(体調・家庭・不安など)

“相手を変える” のではなく、

自分の境界線を守る ことが大切だと思います。

ケース3:仕事の進め方が異なる同僚

これは、わたしがもっとも苦手なパターンでした。

【思考のヒント】
ある参加者の方が言っていた言葉が印象的でした。
「進め方が違うのは悪いことではない。違いがあるからこそ、結果が良くなることもありますから」この言葉にハッとしました。

先輩との接し方が教えてくれたもの

先輩との関係って、どこか緊張感があります。
わたしも、高校時代からその空気に苦手意識がありました。

でも、振り返ると、先輩との関わり方が
いまの同僚との接し方にも生きている 気がします。

・敬意を持つ
・学ぶ姿勢で関わる
・フィードバックを受け取る
この3つは、同僚関係にも応用できます。

「相手から学ぼう」と思うだけで、気持ちも、周りの空気も変わります。

言葉選びが関係を変えることもある

わたしは慌てやすく、
つい勢いで話してしまうことがあります。
そして後から「言い方を間違えたな…」と反省するタイプです。

そこで意識するようになったのが、次の3つです。

・できるだけポジティブな言葉を選ぶ

・「ダメ」ではなく、具体的な提案を添える

・相手の考えを聞く余白をつくる

言葉は習慣で変わります。そして、習慣が関係を変えます。

「気にしない方法」を身につけるとラクになる

相手の態度や言葉が気になってしまう日が続くと、心が疲れます。
わたし自身、何度もこういう状態を経験してきました。

そんなとき、わたしを助けてくれたのは、次の3つでした。
・自分の感情を否定しない
・できるだけ良い側面を探す
・リセットする時間を持つ

好きなドラマや映画を見る時間は、
自然とコンテンツに意識が向いて、頭の中のぐるぐるが静まっていきます。
まるで “思考の換気” をしてくれるような感覚でした。

そして、もうひとつ大切だと思ったことがあります。

わかっていても、なかなか受け入れられない考え方は、
誰にでもあるのかも、しれません。

わたしの場合、なかなか受け入れられなかったトップ2がこちらです。

・うまくいかない日があってもいい

・苦手な人がいてもいい

頭では理解していても、心が追いつかない考え方でした。それでも、小さな行動を少しずつ続けていくうちに、時間をかけて自分の中に入ってくるようになりました。

“完全に割り切る” のではなく、“扱い方がわかるようになる”
そんな感覚に近いと思います。
次回は、苦手な同僚とのコミュニケーション術について、
さらに具体的にお話しします。

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marco

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