~私が24年間で気づいた経験学習の本質~
※個人の見解が入っています。
「今日の経験が、明日の成長につながるか ~連続性と相互作用の原理~」
成長が止まった新人Aさん
入社3ヶ月で20以上の業務を経験していたAさん。しかし本人は言いました。
「何も身についていない気がします…」
(前回と同じパターンで始まる今日のコラム・・・)
詳しく聞くと、
業務がバラバラで、前の経験が次に活きていなかったのです。
■ デューイの第一原理「連続性」
デューイはこう述べています。
> “Every experience influences in some degree the possibilities of future experiences.”(Dewey, 1938)
> 「あらゆる経験は、多かれ少なかれ未来の経験の可能性に影響を与える。」
経験には
“未来を開く経験”と“未来を閉ざす経験”の両方がある
ということです。
良いOJTは階段のように次へつながる。
悪いOJTはバラバラの石ころのように積み重ならない。
Aさんはまさに「石ころ経験」になっていました。
■ 第二原理「相互作用」
デューイのもう一つの核心が「Interaction」です。
経験とは、
学習者の内的状態(興味・準備・過去の経験) × 環境(課題・支援・文化)
の相互作用で成立するという考えです。
同じ「クレーム対応」でも、
新人には恐怖、ベテランには学習機会になる・・・これは相互作用の違いです。
■ OJTが満たすべきチェックポイント
OJTをする際の大事なポイントを3つの問いで整理してみました。
参考になれば幸甚です。
* 今日の経験は明日につながるか?(連続性)
* 学習者の準備状態に合っているか?(相互作用)
* 職場環境が学習を支えているか?(相互作用)
次回は、
「すべての経験が人を育てるわけではない」
というテーマに進みます。








