集団の中の孤立
思うこと
確かに、わたしは真面目な性分です。
でも、その「真面目さ」が、時として自分を苦しめることもあります。
わたしは今、ある集団の中で、孤立しています。
自分から雑談をすることは少ないですし、特に話をしないこともあります。
そして「自分から話さない」ことで、特に触れられることもありません。
具体的には、こんなことが起きています。
会議で、わからない話が突然出てくる。
後で文字情報で共有されていたことがわかる。
情報が多すぎて、わたしは把握しきれていない。
時に、わたしはいるのにわたしの名前が上がらないこともあります。
「平澤さんは忙しそうだから」「平澤さんはこういうの苦手そうだから」「何も言わないから(だからみんなわたしに気づかないのかも。)」
真面目に仕事をしているだけ。
特に意見も求められない。
そんな感覚が、個人的には日々積み重なっていきます。
この状況を経験しながら、わたしが分析したかったことは
「本人が話さないから」という処理の危うさ
です。
「自分から話さないから、孤立するんですよ」
もしかしたら、そう思われる方もいらっしゃるかも。
確かに、コミュニケーションは双方向のものですから、自分から話しかけることの大切。
実践もしてきました。
ただ、ここで考えてみたいのは、もしも「本人が話さないから」という理由で、話し合いに加わる公平性が失われいるとすれば?ということです。
例えば、情報が共有されない。
メンバーに選ばれない。
エスカレートした時には、存在しないように扱われる。
これは、本当に「個人の問題」なのかな、という側面です。
わたしは長年、「関係づくり」を研修の核として活動してきました。
チームワークを高める。
リーダーシップを発揮する。
そのために、職場の対人関係をどう築くかを、企業の皆さんと一緒に考えてきました。
そんなわたしにも、
今回の事案のように、「言えない場」があります。
今回、この経験を機に、色々考えてみました。
健全なチームや組織は、誰かが「話さない」からといって、
その人をチームの輪で扱わない、ということはないように思います。
あれこれと関わろうとしないまでも、仕事に必要な確認くらいは、するでしょう。
もちろん、当人が「話さない」姿勢できることを「尊重」してあえて触れない、というケースもあると思いますが、それはそれ。
「全員に情報が届いているか」「誰かが取り残されていないか」を、組織やチーム全体で気にかける仕組みや文化は、健全であると言えるでしょう。
実を言うと、専門家である自分が自分から話をしないのには、理由があります。
自分の意見が否定されないけれど扱われないことを、
その場で幾度となく経験してきて、
自分なりに学んだ(笑)のでしょう。
わたしは、チームの一員になるのを諦めてしまっているのかもしれません。
自分を守ろうという心理の中にいるように思います。
ここからは、少し個人的な話になります。
わたしは、ハラスメントの問題を改善指導する研修講師をしています。
同時に、他方で、情報共有をすることが大事だという取り組みも担当しています。
ハラスメント防止。インクルージョン。情報共有の重要性。
これらを、日々、企業の皆さんと共有している立場でありながら、いまはその逆の環境の中にいる。
この矛盾は、単なる不快感や違和感では済まされない、
個人的には深い葛藤と痛みを伴うものです。
「情報共有が大事」という自分が、情報から遠のいている。
「インクルージョンが重要」と伝えている自分が・・・。
専門家として日々伝えていることと、自分が置かれている現実が真逆であると感じるこの葛藤。
これは、わたしのアイデンティティや専門性の根幹を揺るがすような経験です。
そして、一番辛いのは、「やる気を失っている自分」がいることです。
24年間、「誰もが生き生きと働く職場を作りたい」という強い思いを胸に走り続けてきました。
他者の成長を支援し、組織の発展に貢献することに、喜びを感じてきました。
そんな自分が、完全にやる気を失っている。
これは、単なる「不調」では済ませられない、と思っています。
自分の核となるものが、ゆっくり崩壊していくような感覚です。
そんな中でも、ようやく、
大事なことを思いつきました。
やる気を失うのは、わたしが弱いからでも、ダメだからでもないのではないか
です。
つい、自分を責めがちな自分ですが、
今の状況は、環境が、エネルギーを奪い続けている感じです。
では、問題の本質は、どこにあるのでしょうか・・・。
・重要な情報が、特定の人にだけ共有されない
・メンバー選定の際に、本人の意思を確認せずに除外されない
・「話さない人」が、存在しないように扱われない
もし、これらが皆さんの職場で起きているとしたら、
それは個人の責任に還元できる問題ではないように思います。
組織の問題かも、しれません。
あなたの職場に、「話さない人」はいませんか。
その人は、本当に「話したくない」のでしょうか。
それとも、「話しても意味がない」と感じているのでしょうか。
あるいは、すでに情報の輪から排除されていて、「何を話していいかわからない」状態になっているのでしょうか。
「本人が話さないから」
その言葉で片付ける前に、組織やチームの側に、何か足りないものはないか。
そんな視点で考えると、新しい課題が見えてくるかもしれません。








