
気づいたら…なんだか、呼吸が浅くなっていました。
朝から晩まで、オンライン研修、資料づくり、メールの返信、打ち合わせ、そして次の準備。 気がつけば、ずっと“追われて”ばかり。予定表は真っ黒、隙間ゼロ。食事もお茶漬けで済ませてしまう毎日。
「これが私の働き方だし、充実してるってことだよね」と、心のどこかで言い訳しながら、それでも“ゆとりのない自分”にうっすら気づいていた気もします。
でも、その“うっすら”を、見て見ぬふりをしていたのです。
ある日、事件は起こりました。(超絶大事件!)
しかも、それはいつもなら絶対にしないような、ちょっとした“気の緩み”が原因で。
言っていることとやったことに乖離アリアリ事件発生
結局「ごめんなさい」の平謝り。
「丁寧に!」「準備120%!」といつも助言しているわたしのこの有様。
恥ずかしいったらありゃしない。
その日は、立て込んだ案件が続いたあとで、少し疲れもありました。
「これくらいでいいかな…」と、普段ならもう一度は読み返す報告書を、そのまま提出してしまいました。
数日後、先方からのメールに「ご確認ですが、この部分、意図と違っていませんか?」の文字。読んだ瞬間、顔から血の気が引きました。
あわてて確認すると…まさに、その通り。私の記載ミスです。
急いで電話をかけて説明するも、しどろもどろ。つじつま合わせのような言い訳をしかけて、でも途中でハッとしました。
「これは、私の落ち度だ」と。言い訳しても繕いきれないのです。
結局、「大変失礼しました。すべて私の確認不足です。申し訳ありません…」と、心から謝罪。その日は、自分にがっかりして、穴があったら入りたいような気持ちでした。
私は日ごろ研修で「丁寧に準備を」「120%で臨むことが信頼を生みます」と、何度も伝えてきた張本人です。 …それなのに、何をやっているんでしょうね、わたし。
心からの感謝
ありがたいことに、そのクライアントは、叱りながらも丁寧にこちらの話を聞いてくださり、修正後の対応にも誠実に応じてくださいました。
そして、こう言ってくださったのです。
「人間ですから、間違いはあります。でも、そのあとの誠実さに安心しましたよ」と言っていただきました。
涙が出るかと思いました。
どれだけ救われたことか…。信頼を失うのは一瞬ですが、取り戻すには時間がかかります。 だからこそ、私はこの一件を“戒め”として心に深く刻みました。
素直に認め、心から謝罪をすること。
そして、
“ちゃんとやるべきことを、ちゃんとやる”という、当たり前を続けること。
その大切さを、改めて思い知らされた出来事でした。
仕事に追いかけるくらいがちょうどいいと思っていたけれど、「仕事を追いかけ、求め、掴む」程度の仕事の仕方をしよう!と心に決めた
それまで私は、「忙しいくらいがちょうどいい」「いつも走っているくらいが私らしい」と思っていました。でも、それは、ただ“追い立てられているだけ”だったのかもしれません。
今は「仕事に追われる」のではなく、
「自分から仕事を追いかけ、求めて、掴みにいく」
くらいの姿勢が、ちょうどよいのではないかと考えるようになりました。
主導権を、自分に戻す。 そのためには、ちょっと立ち止まって、深呼吸して、自分のキャパシティを見つめ直すことも必要ですね。
皆さんの中にも、「忙しさこそが充実の証」と思って、ついつい走り続けてしまっている方がいるかもしれません。 そんなときは、ぜひ一度、“あえて余白をつくる”という選択を、してみてもいいのかもしれません。
そこに、落ち着きと確かな信頼の仕事が、育っていく気がしています。
