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抜け出したいマイクロマネジメント

「部下が思ったように動いてくれない」「細かく指示しないと仕事が進まない気がする」。そんな悩みを抱える管理者の方は多いのではないでしょうか。

このような状況でついやりがちなのが、マイクロマネジメントです。
(私は、そうでした😰)

部下の行動を細かく管理しすぎることで、結果的に仕事の効率や関係性に悪影響を及ぼしてしまうやり方です(思い出すと、後悔の念に襲われてしまいます・・・)。

マイクロマネジメントがどのような弊害を生むのか、そしてそこから抜け出すための考え方を整理してみました。

家族旅行にて

例えば、家族で旅行の計画を立てるときのシーンで考えると、

あなた→張り切って、「宿泊先の予約から観光ルート、レストランの予約まで全部自分で決める!」と計画を練る
家族→提案をしようとする
あなた→「それだと効率が悪いから、私がやる」とつい口を挟む

【旅行が終わって帰ってくると】
家族→「全部お任せだったから、なんだか楽しめなかった」
あなた→ガーン😩

実は、職場でのマイクロマネジメントもこれと似ています。
管理者が「効率」や「失敗を防ぐ」を理由に細部までコントロールしてしまうと、部下の意欲や自主性が失われることがあります。

どんな弊害があるの?

マイクロマネジメントの最大の問題は、部下の「考える力」を奪ってしまうことと言われています。

上司からの細かい指示を待つようになると、部下は自主的な判断を避けるようになります。その結果、部下自身の成長が止まり、チーム全体の活力が失われてしまいます。

マイクロマネジメントは、上司自身を追い込むことにもなりかねません。

管理者自身にも影響があります。何でも自分で抱え込むことで作業量が増え、疲れが溜まりがちです。「どうして自分ばかり忙しいのだろう」と感じるようになれば、部下との信頼関係が薄れる原因にもなります。

マイクロマネジメントは、部下の「仕事への気持ち」を変えてしまうことにつながりやすい傾向があります。

さらに、部下にとっては、やるべきことを細かく指示されるのは窮屈なものです。自分の意見や提案が尊重されないと感じれば、チーム全体の士気や協力体制が弱まります。こうした弊害は、職場全体にとって大きな損失です。(個人的には、この問題の事案をよくみてきました)

こんがらがっている例

ご相談をいただいた企業様でこんな事案がありました。ご紹介します。

「前職で、複数の管理者からマイクロマネジメントを受けたことがあります。それぞれの管理者が示す『これが正解だ』が違っていて、ある管理者の指示通りに進めると、別の管理者から『これじゃダメだ』と修正を求められる。その繰り返しで、どちらに合わせるべきなのか分からなくなり、正直、自分のやる気もどんどん削られていきました。各管理者からの評価も低かったと思います。
最終的には、やってられない!と考えて、会社を辞めるという決断をしました。今
でも、あの経験を思い出すと、あの頃は仕事に対する自信もやる気も失っていたなと思います。」

ちぴぃヒラサワの苦い過去

↑ ちぴぃヒラサワ

私自身も過去に、つい細かく口を出しすぎてしまった経験があります。
余談ですが、細かく口を出すということは、その分管理側の時間も取られるので大変非効率だと思いました(後々に)。

そのときに学んだ、マイクロマネジメントから抜け出すヒントを整理しました。

1、ゴールを共有する
2、方針を示す
3、リスクを伝える
4、まずはやってもらう
5、最後に確認し、助言をすることで一緒に学習の機会を設ける

旅行の例に戻ると、「どこに行くか」「何を目的にするか」(1と2)という大枠を決めたら、具体的なプランと気をつけるといいことなどは家族に考えてもらう、そしてみんなで案を持ち寄って決めていく、の流れが考えられます。

職場でも同じで、「このプロジェクトで何を達成したいか」というゴールを共有したうえで、ある程度のバッファー(余韻)がある状態で部下に挑戦してもらうのをおすすめします。

ここまでできたら見せてね

「ここまでできたら見せてね」とあらかじめポイントを決めておくと良いと思いました。
仕事の途中で細かく進捗を確認すると、うまくいきませんでした。

「べき」からの脱却

「こうするべきだ」と教えるより、「こうした方がお客様も喜ぶ(チームメンバーも助かる)」と別視点を与えながら指導するのもアリだと思いました。ある程度わかってきたところで「この場合どう考える?」と部下の意見を引き出してみるのも良いかもしれません。あまりやると、嫌がられてしまいましたが、部下からアイディアが引き出されることが多かったのも事実でした。

実践

マイクロマネジメントは、一見すると「部下のため」「効率的」と思われがちですが、実際には部下の成長を妨げたり、チームの力を弱める可能性があります。管理者自身も疲弊してしまう原因になりかねません。

「すべてを自分で抱え込まず、信頼して任せる」。これには勇気がいるかもしれませんし、対象者が入社したてである場合や、社会人一年目というケースもありますが、部下が成長すれば、結果的に自分の負担も減り、チーム全体が活気づくはずです。確かに時間はかかります。ただ、それが育つという家庭でもありますから。

まずは、小さなことでも「任せてみる」ことから始めてみるのはどうでしょうか?
一緒にPDCAサイクルです!

段階的に任せることをしながら、部下の力を感じ取る。それが、マイクロマネジメントから抜け出す第一歩になると私は思います。

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marco

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