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リーダーの指示の出し方

「どうやって部下に指示を出せばいいのか…」と迷うこと、ありませんか?
リーダーの役割を担うと、言葉一つひとつがチーム全体の空気に影響しますよね。
今回は、私の考えや実体験も交えながら、リーダーとしての指示の出し方についてお話ししていきます。

「指示」ではなく「対話」から始める

私たちはつい、「指示を出す」というと、一方的に伝えることをイメージしがちです。
でも、指示は対話から始めた方がうまくいくことが多いんです。

たとえば、学生時代の掃除当番を思い出してみてください。
「ここを掃除してね」と一方的に言われるより、「どこからやる?」と聞かれると、なんだか自分で動こうという気になりませんでしたか?大人の仕事でも、実は似たようなことが言えます。

「これをやっておいて」だけではなく、「この件、どう考える?」と問いかける。
そうすると、相手の興味や関心が生まれて、
主体性を引き出せるスタートに立てます。

もちろん急ぎの仕事では難しい場合もありますが、
普段の業務で少し意識してみるだけで、チームの雰囲気が変わるかもしれません。

具体的な指示は「親切さ」の表れ

「適当にやっておいて」と言われて困った経験、ありませんか?
あれ、けっこうストレスですよね。
何を求められているのか分からず、不安を抱えたまま動く…これでは良い成果は出にくいです。

具体性のある指示というのは、相手に対する思いやりです。
たとえば、「A社向けの資料を作成しておいて」ではなく、「A社向けの資料を、3ページ以内で、今週金曜までに作ってほしい。特にコスト面を重視した内容にしてね」と伝えるだけで、相手は安心して動けるものです。

ポイントは「5W1H(誰が・何を・いつ・どこで・なぜ・どのように)」を意識すること。忙しいとつい省略しがちですが、指示が的確になると結果的に作業がスムーズに進むんですよね。

【余談】マイクロマネジメントの指示とチェックの例

「具体的な指示」と「マイクロマネジメント」は、細かすぎる指示内容や管理の仕方で明確に区別できます。ここでは、マイクロマネジメント的な作業指示とチェックのセリフ例をご紹介します。

■作業指示(マイクロマネジメントの例)
「A社向けの資料なんだけど、まず1ページ目には商品概要を入れてね。見出しは15ポイント、本文は11ポイントのフォントにして、余白は左右2cmずつ取るように。商品概要には、具体的な数字を3つ以上入れてね。
2ページ目はコスト比較表なんだけど、Excelで作成して、Aプランが一番目立つように赤色で強調して。あと、表の罫線は黒の実線にして、太さは1ptにしておいて。
3ページ目は提案内容を箇条書きにしてね。5つ以上箇条書きを作るけど、それぞれ3行以内で収めて。最後に“以上”と入れておくのを忘れないでね。タイトルは『A社提案資料』で、全体を3ページに必ず収めて。完成したら金曜日の13時までに一度見せてね。直す時間も考えておいて。」

■作業後のチェック(マイクロマネジメントの例)
「全体的には悪くないけど、1ページ目のタイトル、フォントサイズを17ポイントに変えて。あと、商品概要に数字が3つだけど、具体性が足りないから、もう少し補足を入れて5つくらいにしてほしい。
コスト比較表だけど、赤の強調がちょっと派手に見えるかも。オレンジ色に変えてみて。罫線は1.5ptにして、もう少し太く見えるようにしておこう。それと、箇条書きの5つ目だけど、“コスト削減に最適です”を“コスト削減の最良の選択肢です”に変えたほうがより説得力があると思う。
あと、余白の部分、上が少し広すぎるから1.5cmに詰めておいて。全体的なバランスを見ながら修正してくれる?」

マイクロマネジメントが及ぼす影響

これらの例に共通しているのは、「成果そのもの」よりも「細かいプロセス」や「上司の好み」に基づいた指示やチェックが行われている点です。このような管理スタイルは、部下の裁量を奪い、受け身な態度を助長する可能性があります。
指示を出す際には、「全体の方向性を示した上で細部は任せる」「修正点を絞り込む」など、部下の主体性を引き出す伝え方を意識すると良いでしょう。

信頼して任せる勇気を持つ

とはいえ、具体的すぎる指示は、相手のやる気を削いでしまうこともあります。ここが難しいところですが、「任せる」こともリーダーの大切な役割です。

プロジェクトを進める際、メンバーに「こうしてほしい」と細かく指示を出すのをやめて、「全体の方向性」「方針」「役割」「協力体制」のルールを決めて共有してお任せしてみたことがありました。(外部のプロジェクト運営サポートでの仕事でした)
最初は少し不安でしたが、結果的に想像を超えた素晴らしいアイデアや動きそして連携が生まれました。

人は「任されている」という実感があると、自分事として取り組む意識が高ま高まるようです。
リーダーがメンバーを信頼する勇気を持つと、相手の可能性を引き出せるんですね。

「なぜ?」を共有する

最後に、「なぜその指示を出すのか」を伝える大切さについてです。
これがあるだけで、メンバーの受け取り方が大きく変わります。

たとえば、「この資料を10部コピーしておいて」とだけ伝えるのではなく、「来週の会議でクライアントに渡すから、10部必要なんだ」と背景を共有する。これだけで、相手は「自分がやっていることの意味」を理解できるようになりますよね。

私は、ここがとても重要なポイントだと感じています。
自分が指示を受ける立場だったときも、この説明があるのとないのとでは、動きの速さや質が大きく変わった経験があるからです。

人は、自分の行動の理由が分かるときに、より意欲的に、そして前向きに取り組めるものだと実感しています。

リーダーの「伝える力」はチームのエンジン

指示の出し方は、ただの「技術」ではなく、リーダーの「姿勢」そのものを表していると思います。
一方通行の命令ではなく、対話や具体性、信頼、背景の共有を意識してみると、チーム全体の動きが良くなるはずです。

私自身も、「どう伝えればいいんだろう」と迷うことがしょっちゅうあります。
でも、そんなときは「自分が相手の立場だったらどう感じるかな?」と一度立ち止まるようにしています。

「言葉」でチームを動かすって、考えれば考えるほど奥が深いですよね。
だからこそ、楽しみながら工夫してみるのがおすすめです!



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marco

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