日々のビジネスシーンにおいて、私たちは数多くの判断を求められます。その際、すべての情報をゼロから分析するわけではなく、過去の経験や知識をもとに素早く決断することがほとんどです。この“経験や知識による判断の近道”が「バイアス」です。
バイアス自体は決して悪いものではなく、むしろスムーズな意思決定を助ける便利な仕組みです。しかし、バイアスが無意識のうちに働くと、意図せず偏った見方をしてしまうことがあります。特に、リーダーシップを発揮する場面では、バイアスに気づかないまま部下を評価したり、業務の方向性を決めたりしてしまうことがあるのです。
では、このバイアスがどのような形で私たちに影響を及ぼしているのでしょうか?
私見!「バイアスは自動補正される視界に似ている」
バイアスは、まるで「自動補正される視界」のようなもの、とわたしは思っています。
例えば、片目だけでずっと生活していると、それが“普通の視界”になります。
しかし、ある日突然両目で見ることを求められると、バランスが変に感じられるでしょう。
急に見える世界が違ってくると、人は「いや、これまでの方が正しかったのでは?」と疑ってしまいます。(面白い生き物です、人間って)
さて、ビジネスシーンにおいても同じようなことがたくさんおきます。
たとえば、長年「このやり方が一番いい」と信じて仕事を進めていると、別の視点を提示されたときに違和感を覚えます。すると、「いや、今までのやり方の方が正しいはずだ」と思い込んでしまうのです。
しかし、実はその「慣れ親しんだ視界」こそが、片目で見ていた状態だったのかもしれません。
新しい視点を受け入れることで、より正確で広い世界が見えてくるのです。
発見したとき驚いたわたしのバイアス
以前、娘に
「この医療保険はあなたが結婚するまで私が払うね。結婚したら自分で払ってね」
と伝えたことがありました。そのとき、娘から、
「私が結婚する前提で話をしているでしょ?」
と指摘され、はっとしました。
確かにっっっ!
私は無意識のうちに「娘はいずれ結婚するものだ」と思い込んでいたのです。
その瞬間、自分の中にあったバイアスに気づかされ、驚いたのを覚えています。
バイアスとは、こうした形で自然と私たちの考えに染みつき、疑いなく信じ込んでしまうものです。
バイアスと共に生きる
では、バイアスは悪者なのでしょうか?
!!!そうではありません!!!
↑主張が強すぎσ^_^;
バイアスは、私たちがこれまでの経験を活かし、素早く意思決定をするための大切な仕組みです。
大切なのは、「自分の視界は常に自動補正されている」と自覚し、時には意識的に両目で世界を見てみることだと思うのです。
リーダーシップの観点から言えば、
部下の意見を聞く際に「自分のバイアスがかかっていないか?」
と振り返る習慣を持つことが大切なのではないでしょうか。
例えば、「この部下はいつも真面目だから、今回のミスには深い理由があるはず」と考えてしまうこともバイアスです。あるいは、「この業界ではこのやり方が最適だ」と決めつけるのもバイアスかもしれません。
バイアスを意識し、時には新しい視点を取り入れることで、より柔軟で的確な判断ができるようになります。
あなたの視界も、知らないうちに自動補正されているかもしれません。少し意識を向けて、両目で物事を見る習慣をつけてみるのはいかがでしょうか?
今日はバイアスのお話でした✨
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