
リーダーシップが離職率に与える影響
「最近、若手がすぐ辞めてしまう……」という悩みを持つ管理者や人事担当者は少なくありません。若手の離職は企業にとって大きな課題です。採用にはコストがかかりますし、一度育成した人材が去ってしまうのは痛手です。
では、なぜ若手が辞めてしまうのでしょうか?
給料や福利厚生の問題もありますが、実は「上司との関係」や「職場の雰囲気」が大きく影響していると言われています。実際、ユースリーダーシップ研修の現場にいてそうした話を耳にすることがあります。
リーダーの関わり方次第で、若手の離職率は大きく変わるようです。
「仕事を教えてくれない」「フィードバックがない」「話を聞いてもらえない」等と感じると、どんなに関心が高い仕事であっても居心地が悪くなってしまいます。逆に、「この上司のもとで成長したい」と思える環境であれば、少々厳しい仕事でも踏ん張れたりするもの。
今の時代の若手の傾向

「最近の若手は……」と世代論で片づけられることもありますが、彼らには彼らなりの価値観があります。今の若手社員の特徴として、以下のような傾向が見られます。
自己成長を重視
ただ働くだけでなく、自分がどれだけ成長できるかを大切にしています。
ワークライフバランスを重視
仕事だけでなく、プライベートの時間も大切にしたいと考えています。
評価の透明性を求める
頑張りが正しく評価されるかどうかを気にする傾向があります。
対話を重視
上司とのコミュニケーションが少ないと、不安を感じやすいです。
「最近の若手は根気がない」「昔はもっとガムシャラに働いた」と思うこともあるかもしれませんが、時代の変化とともに価値観も変わっているのです。彼らが大切にしているポイントを理解し、それに対応したリーダーシップを発揮しなければ、、、そもそも「リーダーシップ」とはならないでしょう………。
こんな事例がありました!

事例を紹介します。
A社では、毎年入社3年以内の若手社員の離職率が高く、特に20代前半の社員がすぐに辞めてしまうことが問題になっていました。ヒアリングを行ったところ、「上司が自分に関心を持ってくれない」「頑張っても評価されている実感がない」という声が聞かれたそうです。
そこで、A社はリーダー養成研修を導入しました。
ねらいは「フィードバックの強化」「定期的な1to1の実施」「業務の目的を共有する文化づくり」です。
特に、1to1の機会を増やす施策を立て、思いや考えをシェアする機会を増やすことに専念しました。
結果として、離職率は改善されていきました。
その後、「リーダーが変われば、職場の雰囲気も変わる」というコンセプトの研修依頼が来るようになりました。わたしも、若手が「ここで頑張りたい」と思える環境づくりにおいて、リーダーの役割は非常に大きいと思いました。
現代のビジネス環境における求められるリーダーシップとは
では、若手の離職を防ぐためには、どのようなリーダーシップが求められるのでしょうか?
ここでは3つ挙げてみました。
「対話型リーダーシップ」
上から指示を出すだけでなく、若手と対話しながら仕事を進める姿勢が求められます。
1to1ミーティングを活用し、定期的に意見を聞く場を作ることをお勧めします。
「成長機会の提供」
仕事の意義や成長ポイントを伝え、「この仕事を通じてどんなスキルが身につくか」を明確に示すことで、若手の行動化に働きかける効果も見られました。
「感謝とフィードバック」
若手は、自分の頑張りが認められていると実感できると、より意欲的に取り組む傾向があります。
小さな成果でもフィードバックをこまめに行い、「ちゃんと見ているよ」というメッセージを伝えます。
リーダーシップは「カリスマ性」だけではありません。部下とどれだけ信頼関係を築けるかが、結果的に組織の定着率を左右すると思った事例でした。例えば、「最近の若手とうまくいかない」と感じることがあれば、一度じっくり話を聞いてみるのはどうでしょう。
意外な気づきがあるかもしれない、と思うちぴぃヒラサワなのでした。

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