
マウントってなに?
「マウントを取る」とは、
誰かに対して「自分の方が上だ」と暗に、あるいはあからさまに示そうとする行動
のことを私たちはそう呼んでいます。
ビジネスの現場では、「わかりますよ、私もかつてはそう思っていたことがありましたから」「先日の会議で採用されたのは私の意見でしたけどね」「うちの部署は違いますよ。先月の売上120%達成です」なんて言葉が、それにあたることも。
もちろん、これらの発言が全てマウントとは限りません。
ただし、聞く人が「なんだか自慢っぽいな」「比べられている気がするな」と感じることがあれば、それはマウントの一種かもしれません。
この行動の背景には、「もっと認められたい」「自分には価値があると感じたい」という、ごく自然な人間の気持ちがあるのだと思います。
実際にあったマウントの場面
私の経験談です。
チームビルディングの一環として参加者が意見交換をしていたとき、
ある方の発言は概ね「それなら私の経験ではね」と、話を自分中心に展開していました。
最初は「頼りがいのある人だな」と周囲に思われていたのですが、徐々に「また始まったな…」という空気が漂うように(メンバーの表情から感じた私の主観)。
別の場面ですが、こんなこともありました。
新しいプロジェクトのアイデア出しの際、Bさんが若手社員の提案に対して
「それはすでに試して失敗したやり方だよ」とバッサリ。
実際には厳密には、その方法ではなかったのですが、その後、少しずつ、若手が発言を控えるようになって、終わりの方では、創造的な雰囲気はすっかり消えてしまいました。周囲は、Bさんの様子から自分の知識や経験を誇示したかっただけという印象を受けたことがのちにわかりました。
私自身も実は、強く感情を認識した時に、マウントを取ってしまったことがあります。
マウントされたとき、人はどう感じるのか
マウントを取られると、人は「自分の意見が軽んじられた」「尊重されていない」と感じます。
すると、心の扉が閉じてしまい、信頼関係にも影響が出てくることもあるでしょう。
信頼関係というのは、一瞬で崩れることがあります。
とくにリーダーがマウントを取ると、チームの「心理的安全性」が損なわれ、創造性や生産性の低下につながってしまいます。
マウントを取りそうになったとき

私たち誰もが、ふとした瞬間にマウントを取りたくなることがあります。
そんなときは、次のことを意識してみてはどうでしょうか。
まず、自分の発言の「目的」を見つめ直すこと。
「私は何を伝えたくて話しているのか?」
「自分の価値を示したいだけではないか?」
と、自分に問いかけてみる。
次に、「聞くこと」の大切さを再認識すること。
「なるほど、そんな考え方もあるんですね」
「もう少し詳しく教えてもらえますか?」
と、相手の話に興味を持ち、丁寧に耳を傾けるだけで、
張り詰めた気持ちが軽くなってきます。
そして何より、自分自身を認めること。
「完璧じゃなくても大丈夫」「全部知らなくても価値がある」
と、自分にOKを出せる人は、自然と周囲からも信頼されるものです。
お恥ずかしながら「平澤あるある」

私もつい、マウントを取ってしまったな…と反省すること、あります。
ですから、そのたびに「気づく」ように問いかけをします。
瞬間に気づくこともあります。
少しずつの取り組みにはなるのですが、
気づく→言い方を変える→見方を変える→意識を変える
のような取り組みで軌道修正を重ねることで、
少しずつ自分との関係が良くなり、他者との関係もマウントなしで築けるようになってきたように思います。
信頼関係は、一朝一夕では築けません。
けれども、日々のちょっとした心がけと優しさが、その礎になるのですね。
イチローさんではありませんが
小さな一歩を積み重ねること、に尽きるように思います。
今日も、人との関係に喜びを感じながら過ごしたいですね!
いってらっしゃい✨
