
リーダーが自信なさげだと、チームの空気もどんより
これは、わたしが実際に感じた経験です↑。
リーダーシップが感じられない職場では、方向性が見えづらく、意思決定のスピードが落ちます。
そして何より、「この人についていって大丈夫かな?」という不安がじわじわと広がり、チーム全体の行動が鈍くなってしまいます。
上手く言えないけれど「バラバラチーム」という印象でした。
では、どうすればこの状況を打破できるのでしょうか。
第一歩は、背伸びしない、ということのように思います。
例えば、完璧なリーダーであろうとしないこと、といったように。
ある課長さんが「部下にどう見られるか気になって、自分の考えを言えなくなっていた」とおしえてくれました。コーチングのテーマでした。そして彼女は、「わからないことは、わからないと言う」スタンスに切り替えることにきめ、実践を始めました。最初はなかなかの抵抗感を感じ、挫けそうになっていました。彼女は、懸命に毎回のコーチングで自分の行動を変えると決めた時に回帰し、取り組みました。
結果は、とても感動でした。
彼女は、部下たちの信頼を得て、声も明るくなっていきました(当時は電話でコーチングだったので)。
リーダーシップとは「強さ」ではなく、「軸をもつ姿勢」
リーダーシップとは「強さ」ではなく、「軸をもつ姿勢」なのかもしれません。
自信は突然湧いてくるものではありませんから、ある程度「やってみた→うまくいった(あるいは失敗したけど、対応できた)」という経験の積み重ねが土台になって育まれていくのだと、わたしも彼女と共に学びました。
たとえば、ある女性は「朝礼で話すだけでも手が震える」とおっしゃっていましたが、最初は短い“ひとことコメント”から始めていきました。雑談の延長のような話題でも、まずは話すことにチャレンジしました。こうして、チームに打ち解けていき、朝礼での話がスムーズにできるようになりました。
小さな成功体験を意図的に積むこと。そして、うまくいったことに気づき、きちんと“自分で自分を認めること”が、自信の芽を育ててくれます。小さな一歩は考えている以上に背中を押してくれます。
部下との関係を円滑にするためのコミュニケーション術
「話しかけづらい上司」と言われたらショックです。
でもこれ、部下がよくしている話題です。
たとえば、無意識に目線を合わせず、パソコン画面を見ながら返事をしていたり。本人に悪気はなくても、部下には「忙しそう」「話しかけるのは申し訳ない」というように伝わってしまいます。
わたしも実践していますが、「朝、部下と目を合わせて“おはよう”と言う」ことから始めて、部下の反応が少しずつ変わっていった経験を話してくれた方もいました。ポイントは、「きっかけの言葉」や「視線」「うなずき」といった非言語の部分に、少し意識を向けることだと思います。
また、「今のやり方でうまくいきそう?」と声をかけると、後輩が話をしてくれて、うなづいて聞いている自分がいた。という経験をした方もいました。
リーダーシップに自信が持てない、という声は実はとても多いものです。
ですが、それは「素質がない」わけではありません。
できることから、ひとつずつ始めることだと思います。目を合わせて挨拶をすること、問いを投げかけてみること、そして、自分の小さな成長を見逃さないこと。
リーダーシップは“立場”ではなく“関係の中で育てる力”だと思います。
その関係づくりのスタートは、思っているよりもずっと身近なところにあるのだと
わたしは思っています。
