営業時間:平日10:00~17:00

070-5054-3110

休業日:土日祝日 年末年始季節休暇

デューイの『経験と教育』に学ぶOJT」6回目

~私が24年間で気づいた経験学習の本質~

※個人の見解が入っています。

「デューイからコルブへ──経験学習をつないだ“見えないバトン”」

OJTの悩みを語りながら、私はいつも「これは100年前から議論されてきたテーマなのだ」と感じます。

その歴史の出発点にいるのがデューイです。

■ デューイ:経験の“質”を示した最初の教育思想家

デューイはこう述べています。

> “Not all experiences are genuinely or equally educative.”(Dewey, 1938)

> 「すべての経験が教育的であるわけではない。」

この思想が、すべての経験学習理論の源流になりました。

■ レヴィン:経験を「循環」として捉える

デューイの思想を受け、レヴィンは

行動 → 結果 → 省察 → 次の行動

という循環モデルを提案しました。

これはアクションリサーチとしても知られ、

今日のOJTの基盤にもなっています。

■ ピアジェ:概念の再構成としての学び

ピアジェは、

人は経験によって認知の枠組みを組み替えるという発達理論を提示しました。

これはコルブが「抽象的概念化」を重視した根拠となっています。

■ コルブ:すべてを統合し、経験学習サイクルを提示

1984年、コルブは

デューイ → レヴィン → ピアジェ

の思想を統合しました。

その背景にあるのが、デューイのこの一文です。

> “Every experience influences future experiences.”(Dewey, 1938)

> 「あらゆる経験は未来に影響を与える。」

これこそが、経験学習サイクルの哲学的土台です。

■ OJTは100年の学びの歴史の“延

いま、現場で若手を育てるあなたは、

この長い学問のリレーの最新走者なのです。

経験を提供し、

その意味を共にふりかえり、

次の経験へつなげる。

これは、100年以上続く「学習の本質」を職場で実践することに他なりません。

 ■ 5回のシリーズを通しての参考文献

* Dewey, J. (1938). *Experience and Education.*

* デューイ『経験と教育』(講談社学術文庫)

* Kolb, D. (1984). *Experiential Learning.*

* Lewin, K. (1946). Action Research.

* Piaget, J.(主要発達論文)

この記事を書いた人

marco

関連記事

  • コミュニケーション
  • チームワーク
  • リーダーシップ
コーチングは部下育成に効果的か?第4回目

コーチングの落とし穴と注意点 コーチングは、相手の力を引き出すすばらしい手法です […]

  • いろいろプロセス
  • コミュニケーション
  • チームワーク
苦手な同僚との接し方 第1回目

心が疲れないための第一歩は「理由を知ること」 仕事の内容は好きなのに、人間関係が […]

  • いろいろプロセス
  • グループプロセス
  • チームワーク
  • リーダーシップ
  • 仕事のスキル
一見地味なルールづくりとその実践

ビジネスリーダーに必要な「ルールを作り、それを守る力」 企業の管理職として、部下 […]

  • いろいろプロセス
  • コミュニケーション
  • チームワーク
  • リーダーシップ
感情は“厄介なもの”ではなく、“知性”

リーダーとして長く現場に立っていると、「感情を出さないほうがいい」「冷静であるべ […]

  • いろいろプロセス
  • バイアス
  • リーダーシップ
「ポジティブ」とは

「ポジティブ」とは何でしょうか? 個人的には明確な定義を持っていましたが、最近、 […]

  • いろいろプロセス
  • コミュニケーション
  • 人生:LIFE
  • 能力開発
  • 自己内プロセス
相手の気持ちを考慮できない

職場で、こんな場面に出くわしたことはないでしょうか。 「今さら言わなくても分かる […]