経験を「知恵」に変える技術
体験学習の理論と実践
現代ビジネスにおける「経験」の再定義とその重要性
現代のビジネス環境は、VUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)という言葉に象徴されるように、かつてないほどの不確実性に直面している、こんな話を皆様も耳になさっていることでしょう。
この予測困難な時代において、組織や個人が持続的な成長を遂げるための鍵は、過去の成功体験の踏襲ではなく、刻々と変化する「経験」からいかに素早く、深く学び取るかという点に集約されると思います。経験学習(Experiential Learning)は、単なる教育手法の一つではなく、変化に適応し、新たな価値を創造し続けるための「生存戦略」としての重みを増しているようにも思うのです。。
ラーニング・アジリティ
ここで、ひとつ問いかけてみたいのです。たとえば、こんなことはありませんか。
- プロジェクトが一区切りついたのに、「いや〜大変だったね」で終わってしまう
- ミスやトラブルが続くと、「最近、運が悪い」で片づけてしまう
- うまくいった提案も、「今回は相手が良かった」で終わってしまい、再現できない
(わたしのことを指摘されているような気がしますが 😰)
私たちは毎日たくさんの「経験」をしています。
けれども、その経験がそのまま「次に使える知恵」になっているとは限りません。
伝統的な教育モデルでは、
あらかじめ定義された知識を効率的に伝達することに主眼が置かれてきました。
しかし、技術革新のスピードが加速し、既存のビジネスモデルが短期間で陳腐化する現状では、静的な知識の蓄積だけでは不十分ではないでしょうか。
今、求められているのは、未知の状況に直面した際に、自らの行動とその結果を冷静に分析し、そこから普遍的な教訓を導き出して次のアクションへ繋げる力、すなわち「ラーニング・アジリティ(学習の機敏性)」であると思います。
これから、複数回に分けてデービッド・コルブが提唱した「経験学習サイクル」を軸に、
経験を知恵へと変換するメカニズムを考察していきたいと思います
なぜ「経験しただけ」では人は成長できないのかというパラドックスの正体に向けて、
ビジネス現場における能力開発の黄金比と言われている「70:20:10の法則」の真意にも触れてみたいです!
組織がいかにして学習の循環構造を構築すべきかについて、包括的な洞察にチャレンジです。
次回へ続く・・・








