
こんにちは✨
リーダーシップの話をする時、能力や知識、経験などが注目されがちですが、今日は少し違った視点から考えてみたいと思います。それは「リーダーの明るさ」という要素です。
わたしはこれまで複数の上司のもとで仕事をしてきましたが、ある会社で上司になった二人は、いろんな違いがあって戸惑ったほどです。一人は常に明るく前向き、もう一人はいつも暗く後悔の念に囚われていました。異動により上司が変わったわけですが、同じ会社、同じ部署で働きながら、この二人のリーダーの下では、チームの雰囲気も成果も大きく異なっていたのです(わたしの毎日の気分も)。
リーダーの態度や言動は、想像以上にチーム全体に影響します。「リーダーの気分がチームの気候を作る」実体験からも、文字通りだ、と感じています。では、それぞれのリーダーの元で、どのような出来事が起こっていたのでしょうか。
特徴的な事実の部分に少々編集を加えてお届けします。
いつも陰気で後悔ばかりしているリーダーの出来事

陰気なリーダーの下では、失敗は許されない、と感じながら仕事をしたものでした。
ミスが発生すると、「なぜこんな簡単なことができないのか」「前にも同じことを言ったはずだ」と責められます。ネッチネッチと。だから、チームメンバーは失敗をしないように気をつけつつ、最小限のことしかしなくなっていきました。
ある日、私たちのプロジェクトの提案書を作成しました。
締切直前になって大きな修正が必要になった時、このリーダーは深いため息をつきながら言いました。「このプロジェクトは最初から無理だったんだ。もう遅い、間に合わないよ」
その言葉を聞いた瞬間、自分を含め、チーム全体のエネルギーも一気に下がったのを感じました。
結局、その提案は内容が「なぁなぁ」で、あるビジネスチャンスを逃しました。
会議の場でも、このリーダーの口癖は「でも」と「しかし」でした。
いつも、問題点を見つけていました。「え?そこ?」と思うような指摘もありました。
アイデアが出ても、「でも、予算がない」「しかし、前例がない」とできない理由や否定から入るため、会議に出るのも嫌でした。
朗らかで前向きなリーダーの出来事

一方、明るいリーダーの下では、なんだか仕事力がついたような嬉しい感覚を毎日持っていました。
実際、失敗も学びの機会として捉えられていました。
わたしの大事にしている言葉「失敗は財産」という言葉は、この時の経験が大きいのです。
あるプロジェクトで予想外の問題が発生した時、このリーダーは「やってくれるねぇ、面白い状況になったね。こういう時こそ本領発揮だ!」と、チームにいろんな問いを出して、なんだかみんなでブレインストーミングになりました。不思議なものでブレインストーミングをしているうちに、みんな元気になっていって、方向性も決まりました。その結果、自分たちでも驚くような(自画自賛できるような)ハッとするようなソリューションが生まれて、社内からも良い評価を得ることができたのです。
また、このリーダーは小さな成功も大事にしてくれました。
週末のミーティングでは必ず、メンバー一人ひとりの貢献を具体的に称えてくれました。この時間は結構好きでした。当時は土曜日半ドンと呼ばれる出勤でしたので、土曜日の出社が楽しみでした。
「〜〜さんの工夫があったから、この問題がスムーズに解決しました」「〜〜さんの丁寧な対応に、@@から感謝のメールが届いていましたよ」という感じです。
こうした姿勢により、チームには「自分ってちゃんと何かに影響を及ぼしている(貢献が認められている)」という感じを持てるようになり、失敗がどうとか考えなくなっていきました。
個人的には、そうしたことを通して、イノベーションが生まれやすい環境が自然と形成されていったのではないかな、と思っています。
あなたはどっち?

さて、自分自身はどちらのリーダータイプに近いでしょうか。正直に振り返ってみると、状況によって両方の側面を持ち合わせていることに気づくかもしれません。人間ですから、調子の良い日もあれば悪い日もあります。
しかし、意識的に明るく前向きなリーダーシップを実践することは、決して難しくありません。例えば、次のような小さな一歩から始めてみるのはいかがでしょうか。
- 今日一日、「でも」の前に「はい、そうですね」と言ってみる
- チームメンバーの良い点を、少なくとも一日一回は具体的に伝える
- 問題が起きた時、まず「この状況から何を学べるか」と考えてみる
リーダーの明るさや前向きさは、特別な才能ではなく、日々の意識的な選択と習慣から生まれます。私自身も研修時に完璧なリーダーではいられませんが、参加くださった皆様をチームと例えるならば「チームの気候」を良くする責任が自分にあることを自覚し、毎回努め、日々実践に取り組んでいます。
リーダーシップ研修や自己啓発書も大切です。
他方でまた、毎日の小さな言動の積み重ねが重要な役割を担うのではないでしょうか。
あなたの明るさがチームの未来を明るくすることを、ぜひ信じてください。

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