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心の健康を守るやさしい第一歩

今日からできる心のお手入れ

日常の中で無理なく続くメンタルケア

前回は、メンタルヘルスとセルフケアの基本的な考え方についてお話ししました。

第2回の今回は、日常生活の中で今日からできる、具体的なメンタルケアの工夫を紹介していきます。ほんの少し視点を変えるだけで、心のお手入れは意外と簡単に始められます。

ストレスと“仲良くなる”という発想

ストレスは、生きている限りゼロにはなりません。

だからこそ「ストレスをなくす」のではなく、
「ストレスと付き合う」ことが鍵になります。

その第一歩は、自分がどんな感情を抱えているのかに気づくこと。

・イライラ
・焦り
・落ち込み
・モヤモヤ…など。
どんな感情でも「今、こう感じているんだな」と名前をつけてあげるだけで、不思議と気持ちが少し楽になります。これは「感情のラベリング」と呼ばれる方法で、感情を客観的に眺める力を育ててくれます。

心の中には色々な感情がいることでしょう。
それを「見つける」がスタートです。

見つけてもらえると、感情も少し落ち着いてくれるのです。

その上で、自分なりのストレス解消法を持っておくと安心です。

・温かいお茶を飲む
・部屋でアロマを焚いてくつろぐ
・好きな音楽を一曲聴く
・5分の散歩をする。

どんな方法でも構いません。

「これをすると少し楽になる」という自分専用の“処方箋”があると、心が疲れたときの助けになります。

身体を動かすと、心も動き出す

運動が心に良い影響を与えることは、さまざまな研究で明らかになっています。

実際わたしも、ジムの会員になっていて、毎日ではありませんが通っています。
忙しくてジムに行けなかった2週間の後、ようやくジムに行った翌日に「あ、今日は体調が良い」とわかりました。その時、ここ数日間に特に強くストレスを受けていたことを知りました。体を動かすって、大きな効果があるなぁと実感した体験でした。


とはいえ、「ジムに通うのは続かない」「ランニングは苦手」と感じる方もいますよね。

そこで、この事実を知ってほしいのです。
     ↓
もっとずっとハードルは低くて良い

たとえば、

・エレベーターではなく、ひと駅分だけ階段を使う

・スーパーまでの道を少し遠回りして歩いてみる

・部屋の掃除を“ちょっとだけ本気で”やってみる

こんな日常の動きでも十分に効果があります。

また、趣味に没頭することもストレス軽減に役立つことがあります。

自分が好きなことに夢中になっているとき、
人は時間を忘れて集中し、いわゆる「フロー状態」に入りやすくなります。

これはストレスホルモンを抑えて、心を軽くしてくれる働きがあります。

ガーデニング、読書、手芸、料理、音楽を聴く…など、どんな活動でも構いません。

「これは楽しい」と感じられることを、日常の中に少しだけ忍ばせてみてください。

睡眠は、心の栄養

質の良い睡眠は、メンタルヘルスを支えるための最重要ポイントです。

睡眠中、脳は一日の情報を整理し、心身の疲れを回復します。

だから、眠りが浅かったり、不規則だったりすると、心の疲れが取れにくくなります。

「寝たいけれど、なかなか眠れない」という方には、寝る前の習慣を優しく整えてみることをお勧めしたいです。

例えば、

・寝る1時間前にはスマホやパソコンから離れる

・照明をやや暗めにして、リラックスモードに切り替える

・ぬるめのお風呂に浸かる

・軽いストレッチや深呼吸をする

こうした“小さな儀式”は、身体に「そろそろ眠る時間だよ」と伝える役割を果たします。

寝る前のリズムが整うと、不思議と眠りやすくなるものです。

呼吸を整えると、心も整う

緊張したときに「深呼吸してごらん」と言われた経験はありませんか。

あれは科学的にも理にかなっています。

深くゆっくりした呼吸は、副交感神経を優位にし、心拍数を下げ、リラックス効果を生み出します。

特に知られているのは「4-7-8呼吸法」。

4秒で吸って、7秒止めて、8秒かけて吐く。

これだけで、ほんの少し心がほどけていきます。

また、最近注目されている「マインドフルネス」も、呼吸と相性が良い方法です。

ポイントは、「今、ここに意識を向ける」こと。

過去の後悔や未来の不安に気持ちが引っ張られる時、呼吸に意識を戻すだけで、心が現在地に戻ってきます。あれこれと準備はいりません。

食事のときに味や香りにしっかり注意を向ける。

歩くときに足の裏の感触を感じてみる。

これも、マインドフルネス!

デスクでできる、プチ・ストレッチ

デスクワークが多い方は、首や肩が凝っていませんか。

身体の緊張は、心の緊張とつながっています。

仕事の合間に、ほんの1分でできるストレッチを取り入れてみてください。

・肩をぐっと上げて、ストンと落とす

・首をゆっくり回す

・手を頭の後ろで組んで背中を伸ばす

これだけでも血行が良くなり、気分がふっと軽くなることがあります。

「忙しくてそんな時間はない」と思われるかもしれませんが、凝り固まった身体で仕事を続けるより、短い休息を挟んだ方が結果的に効率は上がります。

急がば回れ、ですね。

第2回では、日常のなかで無理なく続けられる心のケアについて紹介しました。

次の第3回では、視点を少し広げて「職場におけるメンタルヘルス対策」について考えていきます。

働く環境の整え方や、企業に求められる役割、相談しやすい空気づくりのポイントなど、具体的にお伝えしていきます。

職場で過ごす時間が少しでも安心で、心地よいものになりますように。

この記事を書いた人

marco

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