Feed Back 談 1
「講師として登壇し、受講者役で参加した人からフィードバックをもらう」
というシチュエーションで進めている勉強会に、
講師役で参加してきました。
セミナーの内容は、
迷った挙句「フィードバック」にしました。
フィードバックをもらう勉強会で「効果的なフィードバック」をテーマに話をする
これは面白い!と思ったわけです。
この試みは、非常にドラスティックな結果となりました。
そして、個人的には大きな学びを得ました。
そうそう、
みなさまは「フィードバック」をどういう意味で捉えていて、
どのようにお使いですか?
フィードバックは誰のものか?
フィードバックは誰のものでしょうか?
もちろん、フィードバックを受け取る人のものです。
「そんなの当たり前」と言われそうな気もしますが(^_^;)
現実には、
フィードバックを送る人のものになっていることが多い
と感じます。
あなたは、こんな場面に出会ったことはありませんか?
登場人物
■Aさん フィードバックをする人
■Bさん フィードバックを受ける人
■そして周りにいる人
場面(1)
Aさん
「Bさんの話は、理屈が多いと感じました。具体的な事例が欲しかったです。」
周り
・ある人は(Aさんに)拍手
・ある人は「Aさんのフィードバックは具体的ですね」
と言い、
・ある人は「Aさんはこうしてほしいというリクエストがあって、わかりやすいですね」
・・・。
考察1
ここで考えてみたいのは、
フィードバックは何のためにするのかです。
フィードバックは、
フィードバックの情報を受け取って、
受け取った人が自身の言動を修正したり、
より強化したりなどの変容や成長を助けることが目的
です。
そうであれば、
フィードバックはBさんのためのもの
と考えるのが良いでしょう。
さて。
場面(1)には、
Bさんが登場していないようです。
主役が不在ですね・・・。
まるで、
Aさんの発表の場なのでは?
とも思えてしまいます。
余談ですが、
これに似た場面に、幾度が遭遇したことがあります。
その場面の最後を締めくくるのは、
たいていBさん(の立場の人)の「ありがとうございます」の言葉です。
様子を見ても、
Bさんはフィードバックを受け取る選択肢しかない
ようにも感じました。
受け取らねば!という暗黙の規範
もしくは、
受け取ることに価値を置いている
などの傾向があるのかもしれません・・・
考察2
今日はもうひとつ考察します。
Aさんの
「Bさんの話は、理屈が多いと感じました。具体的な事例が欲しかったです。」
のメッセージは、何だろう?という問いから考察を始めます。
繰り返しますが、
フィードバックは、
フィードバックの情報を受け取って、
受け取った人が自身のそれを修正したり、
より強化したりなどの変容や成長を助けることが目的
です。
そうであれば、
フィードバックは、
Aさんが受けた影響を具体的に情報としてBさんに戻すもの
と考えるのが良いでしょう。
その立場からは
「Bさんの話は、理屈が多いと感じました。具体的な事例が欲しかったです。」
は、フィードバックとしては未完成にも見えます。
参考までに
Aさんのメッセージが
「Bさんの話は、理屈で構成されていたので、
自分に置き換えてイメージがしにくく、
その結果学んだことをどう活かして良いかわからないと感じました。」
であったならば、
Bさんは
「わたしの言動がAさんにどのような影響を及ぼしたのか」
の情報を受け取ることができます。
そうです!
自分には見えていなかった自分が他者に及ぼした影響を
知ることができます。
こうしてAさんは、
自分の言動を修正していくためのヒントを獲得します。
すなわちフィードバックとして機能していると考えられます。
ちなみに「具体的な事例が欲しかったです。」は、
リクエストの類と考えられますので、
フィードバックの後につけても良いですね。
今回のラボラトリーでは
いろんなエピソードが詰まっていましたので、
考察は、まだまだあります。
ぼちぼち、書いていきます。
たくさん学びがあり、
結果、わたしは成長の場をいただきました。
学びの機会を、ありがとうございます。
まるこ。
後日談:結局、Feed Back談2を書いたのであった。