綱引き。
小学校の運動会の時は、必ずありました。
白組と紅組、というように2つのチームに分かれて
綱を引っ張り合う競技です。
では、質問。
一番先頭の人と端っこの人を比べると、同じ力で綱を引っ張っているでしょうか?
ドイツの心理学者リンゲルマン(Ringelmann)の実験によると、
人手が多いほど作業への手抜きが大きくなってくるという結果が出ています。
綱引きの実験で、
最初はひとりで綱を引かせてそれを100%の力と想定し、
人数を徐々に増やして一人当たりの引っぱり力を算出していきました。
すると、単独状況よりも集団状況の方が一人当たりの引っぱり力が低下を示しました。
1人で綱を引いた場合を100%と考え、
2人では、ひとりあたりが93%の引っぱり力、
3人では、ひとりあたりが85%の引っぱり力、
8人では、ひとりあたり49%まで低下
したそうです。これは、社会的手抜き(social loafing):「自分くらい、いいさ」という心理が働いたと考えられています。
ひとりであれば社会的圧力を受ける影響が大きくなり、集団になるとその人数に応じて社会的圧力が分散される と考えられています(社会的衝撃理論(Social Impact Theory,1973)
わたし、コーラスの時、口パクしていました😰
いまさらですが🙏すみません
防止策について考えてみます。
役割や責任の明確化や作業の具体的指示があれば
社会的手抜きは起こりにくくなります。
この辺りは、マネジメントがものを言いますね。
あなたのチームは、
どのような社会的手抜きがありますか?
ありませんか?
こういう視点で、時々所属しているチームをチェックしてみると、
小さなリスクの時点で取り組みが行えるというわけですね。
平澤 知穂著「オフィスコミュニケーショントレーニング」2018改訂版,ナカニシヤ出版より引用編集