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“やっておけばよかった”を未来で言わないために。いま、できる準備

スキルアップは、偶然ではなく設計する


「気づいたら○○さん、ものすごく成長してたよね」
こんなふうに言われる人は、たしかに存在します。
ですが、実際にご本人に話を聞いてみると、「いやいや、裏でちゃんと計画立ててましたよ」とおっしゃることが多いものです。

スキルアップは、偶然の産物ではなく、意図して組み立てていくもの。
私たちは、つい忙しさに流されて、「あとで何とかなるだろう」と学びの計画を後回しにしがちですが、少しずつでも“設計”しておくことが、将来の自分への最大のプレゼントになります。
計画を立てるといっても、長期的な目線が必要なスキルアップの場合、
ガチガチに固まった目標設定をする、よりも、
「どこに向かって、どんな力を育てたいのか」を大きく描いて意識することだと思います。
スキルアップのスタートは、案外“ぼんやり地図”でも構わないように感じています。
もちろん、明確な意図を持った目標を否定しているわけではありません。

「なんとなく学ぶ」では、遠回りになってしまう


研修でも現場でも、「とりあえず学んでおこう」と動き出す方がいます。
もちろん、それも悪くはありません。
でも、「なぜそれを学ぶのか」「その先にどんな場面で活かすのか」がないまま進めていくと、知識だけが散らかってしまって、「あれ、何を学んでたんだっけ?」となってしまうことがあります。
これは私自身の経験でもあります。
以前、自己啓発としてマーケティングのセミナーや書籍を片っ端から学んでいた時期がありました。だけど、それをどう仕事に使うのかが曖昧だったため、知識が増えるばかりで、使えなくなってしまった。つまり、経験が積み重ならなかったのです。
結果的に、「学び疲れ」になってしまったことがありました。
今思えば、あの時に「自分はどの場面でどんな成果を出したいのか?」を最初に見つめていれば、学ぶことの選び方も時間の使い方も、ずっとシンプルだったと思います。

ある管理職が“キャリアの見取り図”を持った結果


先日、ある管理職の方のお話です。
その方は、部下からの信頼も厚く、仕事も着実。ですが、ある年に「自分のキャリア、このままでいいのかな」と感じたそうです。こうして、コーチングがスタート。
まず始めたのが、“キャリアの見取り図づくり”(コーチングで、一緒にラベルをつけました)。
「この先、自分がなりたい管理職像って何だろう」「どんな力を育てれば、その像に近づけるだろう」と、自分なりの答えをノートに書き出していきました。
最初はざっくりと、「信頼される人でいたい」「人の育成に関わりたい」などの言葉でした。そして、それをもとに「自分もコーチングスキルを身につける」「後輩に週1で1to1をやってみる」など、行動に落とし込んでいったのです。
半年くらい経って、その方は自分の変化を感じているとコメントをしました。
後輩から仕事の相談を受けることが増えたことについて「仕事として良いアドバイスをくれる人」と思われているのでは、と思ったそうです。そしてそれを「育成力」というラベルをつけて、試みを継続していきした。
その後も、後輩から相談を受けるという流れが続き「見取り図を書き出してみたのが大きかったです」と、お話しされました。
見取り図は、迷った時に立ち返る“地図”になるのだと、私も改めて実感しました。

まずは「1ヶ月後の自分」を想像してみるところから


〜完璧な計画より、試してみることの方が大切〜 
完璧な計画を立てようとすると、つい構えてしまいます。
でも、はじめの一歩はもっと小さくていいのではないでしょうか。
たとえば、「1ヶ月後の自分が、少しだけ今より“理解が深まった”と言えるようにするには?」という問いからスタートしてみる、など。
「月にひとつ、“自分に足してみたいスキル”を決める」だけでも、良いと思います。
例えば「説明が伝わるようになりたい」「相手の話を深く聴けるようになりたい」など、ざっくりで構わない。それに対して、「今月は週1回、このテーマで日報を書いてみる」とか、「気になった本を1冊読んでみる」といった小さなアクションを添えていきます。
こうした取り組みは、未来の自分に「やっておいてよかった」と言わせてくれる種になるのではないでしょうか。

「やっておけばよかった」を、未来の自分に言わせないために


もし今、「時間がないな」と感じていても、少しだけ“未来の自分”に思いを寄せてみることで、今できる準備は必ず見えてきます。
完璧じゃなくても、立派じゃなくても、“自分で決めた一歩”には力があります。
「やっておけばよかった」と悔やむ前に、まずは今日、1つ動いてみるのもいいかもしれません。その一歩を、応援します。

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marco

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