
タスク化
タスク化のスキルとは?
「やることが頭の中でグルグルしていて、どれから手をつければいいか分からない」
そんな声、職場でよく耳にしませんか?
実はこれ、「タスク化」ができていない状態です。
コーチングでよく上がるテーマでもあります。
タスク化とは、やるべきことを“思いつき”や“感覚”で動くのではなく、「具体的な行動単位」に分解するスキルのこと。たとえば、「部下との面談を実施する」という仕事があったとします。これをタスク化すると、「日時を決める」「面談シートを準備する」「記録用のフォーマットを確認する」「面談の目的を整理する」といった小さなアクションに分けることができます。
この“分けて考える力”があると、仕事はぐっと進めやすくなりますし、「なんだか面倒だな…」という気持ちも軽減されることがあるように思います。
タスク管理能力の重要性
ある管理職の方とのコーチングの場面で
「忙しいのに、達成感がない」
という話題になりました。
よくよく話を聞いてみると、「今日、何をやったか」が思い出せないほど、ひとつひとつの作業が曖昧なまま終わっていたのです。
これは、仕事を“ざっくり”と捉えていることで、行動の積み重ねが意識されていなかった例です。
タスク管理とは、単に「ToDoリストを作る」ことではなく、「どの仕事を、どの順番で、どのくらいの時間をかけてやるか」を明らかにする力です。特に、部下を持つ立場になると、「自分だけの時間」ではなく「誰かと調整する時間」が仕事の大半になります。曖昧な仕事の進め方は、周囲にも迷惑をかけてしまう可能性があるため、管理者こそタスク管理力が問われます。
コーチングをしていると、しばしばこうしたテーマがあがります。
管理者としての基礎となるスキルが、「タスク化」「タスク管理」なのかもしれません。
タスク管理と仕事効率化の関係
ある企業で、業務改善を目的にしたワークショップを担当した際、「メール対応に一日が終わってしまう」という悩みを持つ参加者が複数人いました。話を聞いていくと、メールチェックを“作業”としてではなく“流れ作業”のように扱っており、明確な時間配分もされていませんでした。
このように、タスク管理ができていないと、仕事は「流れの中で何となく処理」されてしまい、効率は落ちていきます。逆に、「午前中の30分は重要メール対応」「14時からは、部下のレポートレビュー」といったように区切ることで、仕事の質もスピードも上がっていくのです。
大事なのは、作業時間そのものよりも「仕事の切り分け」と「優先順位の見える化」。この2つが揃うと、限られた時間の中でも「ちゃんと進んでいる」という手応えが生まれます。
タスク化スキルを磨くメリット
タスク化のスキルは、単なる“やり方”ではなく、ビジネスパーソンとしての“考え方”を整える力でもあると思います。このスキルが身につくと起こる変化をまとめてみました。
- 焦りが減る:「何をやるべきか」が明確なので、漠然とした不安に振り回されにくくなる
- 周囲との連携がスムーズになる:タスクが見え、他人に任せる・共有するタイミングがわかりやすくなる
- 自信が持てるようになる:「終わったこと」が積み重なると、達成感が増す
かく言う私も、昔は「思いついたことを全部やろうとして結局何も終わらない」タイプでした。今でもその傾向はありますが、意識的にタスクを小分けにして、目に見える形で「見える化」することで、焦らず進められるようになっています。
タスク化のスキルは、一度に完璧を目指さなくても大丈夫なところが、気に入っています。
「今やっている仕事、もう少し細かく分けられないかな?」と、ちょっと考えて、細かくしてみる。
もちろんそれは、見えるかしておかないと、すぐに「ざっくり」に戻ってしまうのですが😰
そうですね・・・ちょっと立ち止まってみることからスタート、という感じで良いかもしれません。
